本年度の第1回香川県道路メンテナンス会議(会長・宮本馨国土交通省香川河川国道事務所長)が7月12日、本州四国連絡高速道路坂出管理センターで行われ、香川県と県内市町の2016年度の道路橋など点検結果状況や判定結果、17年度以降の点検計画と対応などについて意見を交わした(写真)。16年度の点検結果で判定区分W(緊急措置段階)の施設は四国管内で28橋梁あり、このうち香川県は4橋(市町管理)あった。いずれも通行止め措置済みで、各道路管理者で恒久対策を検討し措置方針を決める。
同会議は香川県内の国、県、市町の道路管理者の他、高速道路会社で構成。16年度末の点検状況によると、トンネルの点検率が69%と最も高く、次いで道路橋64%、道路付属物等42%。施設別では予防保全段階にある判定Uが最も多く、全体の約6割を占める。道路付属物などは全体の約7割が判定Uであることが分かった。
構造物の機能に支障が生じている、または生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態の判定区分Wは4橋。このうち、まんのう町の常包橋線「常包橋」(1933年架設、橋長44・1b、3径間RCT桁橋。主桁ゲルパー部と支間中央部にひび割れ。床版に鉄筋露出と浮き。第2径間支承部に著しい腐食による機能障害)は、撤去か架け替えを今後検討。また、町道生間線生間橋(51年架設、橋長12・9b、2径間RC中実床版橋。主桁ひび割れ、鉄筋露出・豆板。下部工の漏水と洗掘)は、撤去か架け替えを検討する。
高松市の市道三谷町74号線小作川5号橋(建設年不明、橋長7b、H型鋼(非合成)。橋台の擁壁・石積み部にはらみや空洞など損傷)は、橋台下部の擁壁にモルタルを注入。高松市ですでに発注済み。竣工後は人道橋として供用開始する。
さぬき市の市道西町東町線西代橋(橋長16・4b、幅員約3b。3径間RC中実床版橋。主桁に鋼材断面が減少している鉄筋露出。下部工に2方向ひび割れと橋脚傾斜)は、近接する水門で通行できるため、水門と接続する土地の用地交渉により、同橋は撤去する。
一方、14年度から5カ年で進めている点検計画で、17年度は県内で道路橋1896カ所、トンネル9カ所、道路付属物等97カ所で点検。18年度に道路橋1117カ所、トンネル7カ所、道路付属物で165カ所の点検を行う予定。
提供:建通新聞社