東京都港湾局は「平成29年度東京港港湾施設維持管理計画策定調査」業務をオリエンタルコンサルタンツ(渋谷区)に委託した。東京港内に配置している防波堤や波除堤、桟橋、物揚場、臨港道路など港湾施設を用途に応じてグループ分けし、それぞれ施設の現況を確認した上で、効率的・効果的な点検診断や維持補修の計画を定める。これを基に2018年度以降、定期的な点検を実施し、その結果を踏まえた予防的な修繕・補修などを適切に実施することで、それぞれの施設を延命化する。
維持管理計画を定めるのは、「外郭施設」と位置付ける▽中央防波堤▽東防波堤▽西防波堤▽12号地貯木場波除堤▽13号地小型船だまり波除堤―などの他、「係留施設」である▽日の出ふ頭▽竹芝小型船桟橋▽城南島▽大井その2建材ふ頭岸壁▽月島ふ頭物揚場▽13号地ふ頭岸壁▽辰巳ふ頭岸壁▽若洲建材ふ頭▽新客船ふ頭(建設中)―など。
また、「船舶役務用施設」である夢の島マリーナや、竹芝ふ頭や品川ふ頭、大井ふ頭、昭和島、竹芝ふ頭、13号地などに配置している道路や東京臨港道路といった「臨港道路」、臨港道路のトンネル、各ふ頭の「保管施設(野積み場)」「上屋・荷役施設」、「環境整備施設(海浜・緑地)」も対象とする。
それぞれの施設の施設台帳や設計図書、竣工図書、これまでの点検診断結果などの資料を基に整備や補修の履歴、管理状況を整理するとともに、現地調査を行って施設の状況を把握。その上で、無人航空機など新技術の活用も含めた点検診断手法を検討し、点検診断計画や評価手法、維持補修計画などを盛り込んだ維持管理計画を策定する。
これを基に定期的な点検と維持補修工事を実施していくことで施設を延命化し、維持管理費用が一時期に集中しないよう平準化する。
提供:建通新聞社