日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/06/30
【埼玉】SIAさいたま建築家懇話会が通常総会開催
SIAさいたま建築家懇話会(片渕重幸会長)は26日、2017年度通常総会を浦和ワシントンホテルで開き、任期満了に伴う役員改選で片渕会長の続投を決めたほか、一部新役員を選任した。片渕会長は、さいたまの建築文化に貢献するために必要なこととして、設計者自身の研さんと発注者の理解の2点を挙げ、発注者の理解の具体的なものとして、『適正なる委託料の確保と、入札における最低制限価格の85%以上への引き上げ』を市に継続的に要望していく方針を述べた。
冒頭あいさつで片渕会長は、建築家の村野藤吾氏にまつわる生前の話に触れ、「売れる設計とは、私たち設計者が適切な建築設計をし続けていく上で、作品のレベルアップとともにとても大事なことです。適切なる委託料の確保についてのご理解、ご協力によって、結果として、さいたま市の建築文化がよりよく発展していくことになり、それが私たちの目的です。発注者は品確法により、適正な設計および工事監理委託料の確保に努め、適正な発注をしなければなりません。適正な委託料とは言うまでもなく、告示15号により算出される業務委託料であり、適正なる委託料の確保と、入札における最低制限価格を85%以上に引き上げること、これを今後とも、市との連携を図りつつ、継続して要望していきたいと思っております」と、発注者に理解を求めていく考えを示した。
議事では16年度事業報告、会計報告、監査報告、役員改選について審議し、全議案を原案どおり全会一致で可決した。
総会終了後は『さいたま市のこれからについて―東日本を連結する対流拠点都市として―』をテーマに、清水勇人さいたま市長が講演。清水市長は「『これからの運命の10年』ということで、しっかりとした信念を持ち、まちづくりなどさまざまな施策を進めておりますが、国の予算、制度を活用するとともに、民間の知恵、資金を活用してスピーディー、タイムリーに取り組み、選ばれる都市を目指していきます」などと話した。
懇親会には来賓として、さいたま市建設業協会の斎藤恵介会長が招かれ祝辞を述べた。その後は祝宴に入り、親睦を深めた。
新役員は次のとおり。(敬称略)
▽会長=片渕重幸(兜ミ渕設計事務所)
▽副会長=神田廣行(叶_田建築設計事務所)、宮下光芳(葛{下設計事務所)、田中芳樹(潟Aルク設計事務所)
▽理事=緕q喬(旧K子建築設計事務所)、岡敏夫(棋岡建築設計事務所)、竹内宣夫(拠|内建築設計事務所)、細田充男(轄ラ田設計)、荒井理人(潟Aライ設計)、木川真(潟ニ・アート設計事務所)
▽会計=島田透(鞄田建築事務所)、徳永茂(徳永建築設計事務所)
▽監事=牛島勝必(葛酷建築設計事務所)、小林貞夫(小林構造設計)