東京大学と潟vリンシプル(東和朗社長、鹿児島市)、県工業技術センターの3者は7月4日午後1時から、霧島市の同センターでシラス(白砂)の全量活用に国内で初めて成功したことを発表する。
火山噴出物のシラス活用はこれまで、緑化基盤や舗道ブロック、シラス瓦などへの製品開発に成功してきたが、シラスに軽石や砂などの比重や粒度の異なる成分が混ざっているため、需要拡大が困難だった。
同センターでは、プリンシプルとの共同開発により、シラスを軽石、火山ガラス、粘土質分、砂に乾式分離することに成功。さらに、東京大学との3者共同開発により、日本工業規格(JIS)に相当する土木建築材料として活用する技術を開発した。
今回、共同研究成果の発表や比重分離および粉砕するために導入した装置などを公開する。活用事例は、軽石がJIS軽量骨材や緑化基盤、軽量ブロック、火山ガラスはシラスバルーンや火山ガラス微粉末、粘土質分は陶器原料、砂はJIS砂、コンクリート砂、普通ブロックなどとなっている。