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建通新聞社四国
2017/06/30

【香川】五名、長柄ダム再開発 全体計画作成など本格展開

 香川県は湊川総合開発事業五名ダム再開発(東かがわ市入野山)の全体計画作成(その2)や同ダム環境調査の他、長柄ダム再開発事業(綾川町)の長柄ダム環境調査を委託するための手続きに入った。両ダム計画ともに、2016年の国土交通省の対応方針以後、これまでの調査や利水・治水計画の再整理などを進めており、建設に入るまで調査設計の精度を順次上げていく考えだ。
 五名ダム再開発全体計画作成(その2)では、治水計画の再整理やダム高の検討を行う。また、全体計画のための関係機関協議資料も作成する。利水計画の再整理を中心にした同ダムの全体計画作成業務は16年度にニュージェック(四国支店・高松市)に委託。9月末までの納期で進めている。
 その2業務は簡易公募型プロポーザルにより7月10〜14日まで技術提案書を受け付ける。納期は18年1月26日。計画高水流量と五名ダム再開発後の治水容量を再算定。これまでの検討結果を基に、ダム事業費やダム完成後に河道計画の見直しが生じる場合の図面作成など、最適治水計画を検討する。また、ダム検証時に比較検討した代替案を基本に、再開発案の妥当性も検討する。
 五名ダム環境調査の参加表明は7月6日まで。技術提案書の受け付けは7月18〜24日。納期は18年3月28日。全体計画作成の前提になるもので、既存調査資料の情報整理と現地踏査を基に現地調査計画を策定する。
 ダム規模は、ダム検証時段階の計画では堤高55・4b、堤頂長235・7b、堤体積17万8000d、総貯水容量645万d、有効貯水容量610万dの重力式コンクリ―トダム。
 長柄ダム再開発は、16年度に全体計画策定業務を四電技術コンサルタント(高松市)に委託。治水、利水計画を再整理。治水、利水、堆砂などの最新の容量配分を基にダム規模を決定するための検討と事業費の再算定などが行われている。
 ダム検証時の段階では、既設高30bを堤高42bに嵩上げする重力式ダム計画が示されたが、全体計画策定の過程で治水容量の再算定や最適治水計画などが検討されており、ダム規模などは実施段階に向け詳細を固める。

提供:建通新聞社