日本工業経済新聞社(山梨)
2017/06/29
【山梨】心のケア総合拠点、来年度に建築着工
県が計画している「子どもの心のケアに係る総合拠点」(甲府市住吉2丁目)の整備スケジュールについて、後藤斎知事は「現在は建物の基本設計を進めている。本年秋までに基本設計を終え、年度内に実施設計を完了し、明年度からは建築に着手する。平成31年度(2019年度)中の完成を目指していく」と県議会代表質問(27日)の答弁で示した。皆川巖議員(自民党誠心会)の質問に答えた。
総合拠点は、子どもの心のケアを行う県の中心施設として、甲府市住吉2丁目の県有地(中小河原職員宿舎跡地など)約1万4300uに新設を計画。県福祉プラザにある心の発達総合支援センターと中央児童相談所を移転させ、本県初となる児童心理治療施設と一体的に整備する。特別支援学校も併設する。
県では、16年11月に整備基本構想を策定。続いて設計者として久米設計・竜巳一級建築設計事務所設計JVを選定して契約。基本設計を進めている。
プロポで示した施設概要は、合計延床面積が6500u程度。@こころの発達総合支援センター(約1650u)A児童心理治療施設(約1650u)B中央児童相談所(約1800u)―を一体的に整備する。特別支援学校(約100u)、体育館(約300u)も併設し、運動場(約800u)、外構、植栽、駐車場、駐輪場、周辺住民の通路なども整備する。想定工事費は27億円以内(建築本体、電気設備、機械設備、外構を含む。消費税込み)。
代表質問での答弁で後藤知事は、進捗状況について「既に用地測量や地質調査は完了し、現在は、建築デザイン専問の大学教授や県外の児童心理治療施設の施設長がアドバイザーとなり、専問的な見地から助言をいただきながら、建物の基本設計を進めている。本年秋までに基本設計を終え、施設の概要を決定し、年度内に実施設計を完了し、明年度からは建築に着手することにしており、適切なスケジュール管理を行い、平成31年度中の完成を目指していく」と説明した。
皆川議員は代表質問で、子どもの心のケアのための機関を集約した総合拠点の整備は先進的な取り組みであると期待を寄せ、事業の進捗状況と今後の見通しを聞いた。