秋田市教育委員会は、市内小・中学校の適正配置を検討する「秋田市小・中学校適正配置推進委員会」からの提言書に基づき、来月から市民説明会を開催して基本的な考え方を説明するとともに、今年度も委員会を開催して学校配置の素案を作成する。来年度はパブリックコメントや同委での検討を踏まえ、学校配置案の成案を作成する方針だ。配置案に個別の学校施設名は記載せず、市内のブロックごとの学校数が示される見通し。
少子化が進展し、学校の小規模化に伴う教育環境上の課題増が懸念されるなか、地域の実情に応じながら少子化に対応した活力ある学校づくりの検討が必要となっている。市でもこれまで、20年3月に適正配置検討委から出された提言に基づき、複式学級の解消を目的として統廃合などの適正配置を推進。
これまで赤平小を河辺小に、金足東小を下新城小に、上新城中を飯島中に、山谷小を太平小に統合したほか、昨年度からは川添・種平・戸米川・大正寺小を新設した雄和小に統合している。
市は将来を見据えた中長期的な観点から学校配置を適正化するため、昨年度から学識経験者や地域、保護者、学校関係者、有識者からなる適正配置推進委を設置。
基本的な考え方として、2040年度を想定して検討することや、学級数については小学校、中学校ともに12から18学級を適正規模とする提言を踏まえ、望ましい学級数を「18学級」として検討を進める。1学年あたりで平均換算すると、小学校が1学年3クラス、中学校が1学年6クラスとなる。
配置に際しては、秋田市内をいくつかのブロックに分け、小学校区や地域の実情を勘案しながら、小学校よりも学区が大きい中学校区についてまずは検討する。通常、秋田市をブロック分けする場合、北部、中央、南部、西部、東部、河辺・雄和に分けることが多いが、そのまま学校統合にあてはめるかは現段階で未定。
市民説明会は来月に中央市民サービスセンター(秋田市役所内)で開催する第1回を皮切りに、市内7地域の市民サービスセンターで8月までかけて全8回を開催する。
説明会後に用紙やEメールで市民からの意見聴取を行って10月から来年2月までは適正配置推進委で検討を進め、年度末には学校配置素案を作成。来年度は7月から9月にかけて市民説明会やパブコメを実施し、10から12月の検討を経て同年度内に配置案を作成・公表する。
配置案には、市内各ブロックにおける望ましい学校数などが盛り込まれる見通し。
提供:秋田建設工業新聞社