愛知県西三河農林水産事務所は、「たん水防除事業前新田2期地区」として、排水機場の更新を計画している。総事業費9億3200万円を投入、2022年度の完成を目指す。工事初年度の17年度事業では新排水機場の下部工を予定、総合評価一般競争入札として8月をめどに公告する。
計画によると、既設排水機場の東側に新排水機場を新設するもので、口径800_のポンプ施設2台を新たに配備して排水能力の強化、向上を図る。排水先は猿渡川。このうち、17年度事業では給水槽を配置する下部工に着手する計画だ。設計は拓工(名古屋市熱田区)が担当した。
同地区は、刈谷市中川町地内で市南部を流れる猿渡川と下り松川に挟まれた水田地帯。川沿い延長約4200b、幅約300bの流域面積123・9f。1971年に「前新田旧排水機場」、82年に「前新田新排水機場」をいずれも下流部に設置した他、中流域では98年に「五新田排水機場」を設置。排水対策を進めてきた。
下流部の2排水機場は、経年劣化による機能低下や地区内開発による排水量の増加などから排水能力不足が生じている。このため、排水状態の悪化から農地や農業用施設などへのたん水被害が顕在化。排水機能の改善、強化から排水能力の向上が急務として、施設の全面的な更新計画を打ち出した。16年度に事業採択、22年度の完成を目指す。
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建通新聞社