国土交通省徳島河川国道事務所は、2017年度の河川関係事業(維持修繕除く)に32億4940万円(前年度34億円)を投じて河川改修事業や河川工作物関連応急対策事業、環境整備事業を進める計画だ。
このうち河川改修事業には28億1340万円(同29億6800万円)を投じる。吉野川上流で「加茂第二箇所」(東みよし町)の築堤を引き続き推進する他、新規に「中鳥地区」(美馬市)、「沼田地区」(同)に着手する。
中鳥地区は河川防災ステーション整備で本年度に敷地造成を発注する。沼田地区では出水時における浸水被害の早期解消に向け堤防整備を実施するため、本年度に用地調査や樋門設計を行うことにしている。
吉野川下流では、唯一の無堤箇所「勝命箇所」(阿波市)の事業推進や「榎瀬樋門」(徳島市)の改築を引き続き進める。
この他、旧吉野川と今切川については、堤防整備の延伸(北島町の「新喜来地区」)や液状化対策(松茂町の「広島地区」「中喜来地区」)などで引き続き事業進捗を図ることにしている。
徳島河川国道事務所管内の17年度河川関連主要事業のうち、河川改修事業の概要は次の通り(@全体計画A17年度事業内容B備考)。
◇河川改修事業
▽吉野川加茂第二箇所(東みよし町加茂地先)@堤防整備(築堤)4500bA樋門1基、用地買収3・4f、用地(墓地)B当面の実施箇所とされる上流部の1800b(高島地区)、下流部の700b(古川地区)のうち、高島地区で580bの築堤を暫定で施工済み
▽吉野川中鳥地区河川防災ステーション(美馬市美馬町中鳥地先)@河川防災ステーション整備A敷地造成2・2fB新規事業。資材倉庫、ヘリポート、緊急復旧用資材の備蓄(コンクリートブロック)は国交省、水防センター(既設建物内部改修)は美馬市が担当。20年度完成予定
▽吉野川沼田箇所(美馬市美馬町沼田島地先)@無堤地区解消(中野谷川〜美馬橋間)2・2`、樋門3カ所A用地調査、樋門設計(3カ所のうち1カ所※2カ所目)B工事着手時期は未定
▽吉野川勝命箇所(阿波市阿波町伊沢市地先)@伊沢市工区1360b、樋門工A電柱補償(0・1f)B大久保谷川から松崎谷川までの区間。暫定で140b施工済み。谷島工区1000bは完了
▽吉野川榎瀬地区(徳島市川内町榎瀬地先)@樋門の耐震化(樋門改築1基)A樋門改築1基(継続)B19年度完成予定
▽旧吉野川大麻箇所(新喜来地区)(北島町高房八丁野西地先)@築堤1440b、樋門新設A樋門新設(鳴門浄水場旧取水塔上流部)B18年度完成予定
▽旧吉野川大津箇所(中喜来地区)(松茂町中喜来地区)@堤防液状化対策A左岸50b(砂杭)
▽今切川左岸箇所(松茂町広島地先)@堤防液状化対策A左岸60b(矢板)
提供:建通新聞社