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日本工業経済新聞社(埼玉)
2017/06/20

【埼玉】県建築士事務所協会が定時総会開催

 埼玉県建築士事務所協会(栗田政明会長)は16日、さいたま市中央区のホテルブリランテ武蔵野で、2017年度定時総会を開き、全議案を承認した。栗田会長は「行政が先頭に立ち、業務報酬基準告示15号を周知していただくことが、今求められている安全の確保に必要なことであり、また我々設計業界の業の確立につながる」と語気を強め、一致団結して順守を訴える必要性を述べた。
 冒頭、栗田会長はあいさつで「会長に選任いただき1年が経過しました。当面の課題は協会の財政基盤の確立であります。そのためには財政改善の方策を考えなければなりません。第1に会員増強を図る必要があります。そのためには魅力ある協会にしなければなりません。財政の強化と協会の活性化は車の両輪であります。その事業として3つの事業を挙げさせていただきます。新規事業の育成、青年部の創設、告示15号の周知活動であります。この3本柱を中心に、本年度の協会事業を進めていきたいと考えています」と抱負を述べた。
 引き続き、来賓として招かれた、さいたま市の原田元康建設局建築部次長が清水勇人市長の祝辞を代読した。
 議事では16年度事業報告、17年度事業計画および収支予算について、また決議事項として16年度決算書類の承認について審議し、原案どおり全会一致で可決した。
 このうち事業計画では、本年度に発足した青年部の活動について、IT化に向けたBIM導入のセミナー、独自の設計基準作成に向けた勉強会の開催などに取り組み、他団体や異業種との交流を図る方針が説明された。
総会終了後は懇親会を開催。多数の来賓を招き、和やかに親睦を図った。
 17年度事業計画に盛り込んだ3つの重点施策は次のとおり。
 ▽協会の収益向上に寄与する新規事業の育成=一般社団法人に移行して5年が経過し、一層の自立的な協会運営が求められています。経営改善を進めて魅力ある協会活動を推進するため、新規事業を育成強化し、収益向上に向け取り組んでまいります。
 ▽本年度発足した青年部の活動を通じた次世代を担う人材の育成=変革していく建設業界に対応して、次世代設計者が一堂に会し、さまざまな交流を行う場として青年部が発足しました。この活動を通じて、新しい価値観を創出し有為な人材を育成するため、積極的に取り組んでまいります。
 ▽業務報酬基準告示15号の周知=業務報酬基準は、業務報酬の合理的かつ適正な算定に資することで、建築士事務所による設計などの業務の適切かつ円滑な実施の推進に資するものです。しかし、その周知は十分には図られていない状況です。協会としてさまざまな機会を捉えて周知を図り、実効性を高めるため取り組んでまいります。