能美市は7月6日、寺井町地内「新博物館建設工事実施設計業務委託」を開札する。
新博物館は、老朽化が目立つ現市立博物館(倉重町地内、78年築)と歴史民俗資料館(寺井町地内、84年築)を統合するもの。
委託内容は、新博物館(建設規模=RC造平屋建て2700平方メートル想定)の建設に伴う基本・実施設計業務一式。委託期間は18年2月28日まで。予定価格は3460万円を設定している。
建設予定地は和田山史跡公園の周辺で、現歴史民俗資料館北東側の隣接地。展示に関する実施設計(常設部分500平方メートル)は、乃村工藝社が担当。18年度の着工、19年度の開館を目指す。
新博物館については、市内の文化財資料を一元的に保存・活用するとともに、史跡能美古墳群のガイダンス施設としても位置付けている。
ゾーンング案では▽展示▽活用▽作業▽収蔵―の4つに分類。ホール展示、第1・第2展示室のほか、勾玉作りなどができる体験室、屋外体験広場、市民ギャラリー、映像コーナー、休憩スペース、市史編さんなどを行う調査整理室、収蔵庫などの機能を持たせたい意向だ。
既存の両施設は、ともに歴史・郷土・民俗資料などの展示施設としての機能を有するが、離れて立地していることもあり、利用者から分かりにくいとの指摘があった。
市立博物館については04年にリニューアルしたものの、両施設ともに収蔵スペースが手狭で、空調設備が万全な状態ではないという。
両施設の駐車場も少ないことなどを踏まえ、既存の市立博物館を移転して寺井地区で一本化し、サービス向上と業務の効率化を図る。