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秋田建設工業新聞社
2017/06/22

【秋田】仁井田浄水場整備/耐震補強費は概算148.3億円

 秋田市上下水道局は22日、老朽化した仁井田浄水場の施設で耐震補強工事を行った場合、浄水施設・排水処理施設に146億8,500万円、建築施設に1億4,700万円がかかるとの耐震診断結果を、市議会建設委員会に示した。
 浄水施設・排水処理施設は2群の取水ポンプ棟、沈砂池、接合井、高速凝集沈澱池、原水渠、急速ろ過池、浄水池のほか、手形山送水ポンプ棟、豊岩送水ポンプ棟、排水池、排泥池、濃縮槽が対象で、このうち2群原水渠以外のすべてで耐震性能が不足していた。
 これらの耐震補強にかかる146億8,500万円のうち、躯体補強工事が25億400万円、地盤改良費が杭補強で11億5,500万円、液状化対策で76億4,400万円、支障設備類の撤去・移設・復旧に31億4,100万円が必要と試算。これらに配管の耐震化や仮設管等の築造費、自家発電設備の設置費、浸水対策に必要な工事費などは含まれていない。
 建築施設は、対象となった管理棟、薬品貯蔵棟いずれも耐震性能が不足。管理棟では補強工事費1億4,200万円のほかに水質検査機器の移設費が、薬品貯蔵棟では補強費500万円のほかに薬品貯蔵タンク1基の除却費用が、それぞれ別途で必要と試算している。
 今年度は「(仮称)仁井田浄水場更新に係る検討委員会」を設置。同委は今年度に4回、来年度に1回を開催する予定で、更新方法や施設規模、浄水処理方式、水道事業経営におよぼす影響を検討する。委員は秋田市上下水道事業アドバイザー会議の委員3名、水分野の有識者、日本水道協会の職員、秋田市上下水道局の水道技術管理者を予定している。
 今年度は長寿命化や全面更新などの方針、施設規模、浄水水質目標や浄水処理方式などを検討し、年度内に基本計画の素案を策定。パブリックコメントを経て来年度に成案化する方針。同年度中に基本設計・官民連携可能性調査等業務も委託する予定としている。

提供:秋田建設工業新聞社