大隅半島と徳之島、沖永良部島の大規模土地改良事業は、国の直轄事業と附帯県営事業がそれぞれ役割分担して計画的に進められている。2017年度は、国営事業38億2400万円(前年度比46.2%減)、県営事業43億400万円(同0.1%減)の計81億2800万円を投入。給水栓等の末端施設整備は61地区で展開する。
県営事業の進捗状況は、曽於南部地区(5地区)が全地区で実施中。総事業費は278億円で、16年度末での事業費ベースの進捗率は92.2%。
曽於北部地区(8地区)も全地区で実施中。総事業費は187億1400万円で進捗率は35.1%。
肝属中部地区(16地区)は、3地区が完了、8地区で実施中。未着手は5地区で進捗率は34.8%。
徳之島地区(45地区)は、16地区が完了、25地区で実施中。未着手は4地区で進捗率は61.5%。
沖永良部地区(36地区)は、18地区が完了、15地区で実施中。未着手は3地区で進捗率は68.6%となっている。
ダムや用水路などの基幹的施設を整備する国営事業は、徳之島1期が17年度に完了予定(2期は16年度完了)。沖永良部地区(28億1600万円)は地下ダムの止水壁の築造等を継続する。
また、国内初の国営畑地かんがい事業で基幹施設を整備した笠野原地区では、13年度から施設機能保全整備を事業化。末端施設の一部を県営農業水利施設保全合理化(農業用用排水施設整備)第三笠野原地区で進め、配水管や給水栓の改修などを行っている。
次のステップとして、国営土地改良事業地区調査喜界島地区に16年度から着手。取水施設等の機能回復や新たな畑地かんがい用水の確保を目的に実施する。調査は18年度まで行い、事業化を目指している。