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建設新聞社(長崎)
2017/06/21

【長崎】土木学会西部支部、地盤工学会九州支部 初の協定締結

九州地方整備局 大災害時の相互協力で協定
  初動時から専門的な調査で連携協定書を持つ小平田局長(中央)と松田教授(左)、安福教授(右)

 九州地方整備局は(公社)土木学会西部支部、(公社)地盤工学会九州支部と『大規模災害発生時における相互協力に関する協定』を締結した。大規模災害の初動時から専門的な調査を連携して行うことで、その後の円滑な対策につなげることを目指す。両学会支部が行政機関と災害協定を締結するのは初めて。
 16日に九州地方整備局で行われた協定書調印式には、小平田浩司局長のほか、土木学会西部支部から九州大学大学院工学研究院の松田泰治教授、地盤工学会九州支部から九州大学大学院工学研究院の安福規之教授が出席。
 小平田局長は「専門的な知見を持つ両学会と協定を締結できたことは大変心強い。近い将来危惧されている南海トラフ巨大地震に対しても、高度で専門的な助言をいただき、国民の生命、財産、安全・安心の確保につなげたい」と述べ、協定を契機により一層連携を深めていく決意を示した。
 松田教授も「大規模災害時に、より一層速やかな連携体制を構築できる」と、今回の協定締結を喜んだ。安福教授は協定締結を「悲願だった」とした上で、「地盤はローカリティがある。今回をきっかけに九州各県との協定締結にもつなげたい」と話した。
 同協定は、地震・大雨や予期できない災害で国交省所管の施設などが被災し、その状況が複雑または大規模な場合を踏まえたもの。高度な専門性が必要な調査に関して、相互協力の方法を定めることで、被害の拡大防止と、被害施設の早期復旧・防災技術の向上につなげることを目指している。
 三者間で緊急連絡網を作成。大規模災害時に九州地整が両学会に調査を要請するだけでなく、学会側が九州地整に調査協力も要請できることを規定。さらに、両学会がより専門的な調査が必要だと判断した場合は、九州地整に他団体の紹介も行う。
ksrogo