県教育庁は、特別支援学校の教室不足や過密状況の解消に向けて「第2次県立特別支援学校整備計画案」をまとめた。計画期間は2017〜21年度の5か年。県立学校及び市町村立学校の転用可能な校地・校舎等の活用や校舎の増築、通学区域の調整などにより、千葉・葛南地域、東葛地域、南房総地域の東京湾アクアライン着岸地域周辺で過密状況が著しい知的障害者特別支援学校と肢体不自由特別支援学校の児童・生徒数の増加に対応する。
千葉・葛南地域では、学区内の小・中学校等で使用しなくなる校舎等を活用した、八千代特別支援学校と千葉特別支援学校への校舎の新設などで130人の増加に対応。市川特別支援学校は、作業棟の増築などで30人、小・中学校等の空き校舎等の活用による校舎の新設等で100人の増加に対応する。
東葛地域は、流山高等学園第2キャンパス運動場を活用して柏特別支援学校の校舎を新設し、高等部を分離。これにより120人の増加に対応する。
南房総地域は、君津特別支援学校で作業棟の増築などにより20人の増加に対応するとともに、学区内の小・中学校の空き校舎等の活用により校舎を新設して小学部を分離し、100人の増加に対応。また、市原特別支援学校で56人分の教室を増築する。
このほか肢体不自由特別支援学校への対応として、桜が丘特別支援学校(千葉市若葉区)で57人分の教室を増築する。
これら校舎の増築や新設などの施設整備により613人の増加に対応。さらに市川、市原、松戸の特別支援学校で、通学区域の調整により150人の増加に対応。現在の過密状況と今後の児童生徒の増加見込みを合わせて推計で計763人の増加に対応する。
県内では07年度ごろから特別支援学校に在学する児童・生徒が増加。同庁では11年3月に県立特別支援学校整備計画を策定し、教室不足や施設の狭隘化等の過密状況に対応。これにより過密状況が図られた地域がある一方で、引き続き都市部を中心に対応を必要とする地域があり、今後、10年間は過密状況が継続する見通し。このため同計画を策定し、過密状況の解消を図ることとした。