県内における公立学校施設の空調(冷房)設備設置率は、2016年度末で小中学校が前回調査時(14年度)から7.5%増の35.8%となった。文部科学省がまとめたもので、高等学校は60・2%、特別支援学校は97.9%。降灰の影響が大きい鹿児島市等では、国の支援を受け全教室に設置。今後、老朽化施設の更新が課題だ。
自治体の対応をみると、県立学校は楠隼を除く高校の普通教室や寄宿舎に同窓会やPTA等により半分程度の学校に設置されている。保健室や図書室、パソコン室、進路指導室等の老朽化に伴う更新を実施する。
鹿児島市では、高校や小・中学校等の普通教室で設置済みだった桜島地域を除く地域において、桜島の火山活動が活発だった10年度から活動火山対策特別措置法に基づく学校クーラー等設備整備を集中的に開始し、全教室に設置。今後は初期に設置した施設の再整備に向け、予算状況を見極めながら計画的に進める。
今後は、過疎地域を抱える自治体において、人口減少に伴う児童・生徒減により、学校施設の統廃合が予想され、それを機に快適な環境での学び舎の整備が望まれる。
体育館等の設置状況は、小中学校(832室)が1室のみで、高等学校(135室)と特別支援学校(17室)ではゼロだった。