県は、名瀬港旅客上屋の改築を計画している。築40年以上が経過して老朽化が進んでいるほか、本港地区では直轄による改良事業で岸壁が沖出しされることから、ボーディングブリッジ(搭乗橋)も設置する考えだ。夏ごろにも基本・実施設計や地質調査を委託し、整備に向けて詳細を詰め、2018年度以降に工事を発注する。
現施設は本港地区にあり、構造はRC造で1階(1785u)が貨物、2階(1838u)は待合所。荷役作業の妨げにならないよう、乗客は2階から搭乗橋により乗船する。岸壁は、奄美航路の民間会社と十島村営船が利用している。
建設地は、同じ本港地区を予定。今後、荷役会社や船会社等と協議して施設内容や場所を固めていきたい考え。建物規模は現段階で、RC造2階建約1400uを想定している。地区内の貨物上屋についても、劣化状況等を見て対応を検討する。
同地区の岸壁改良(水深7.5m)は、九州地方整備局鹿児島港湾・空港整備事務所が担当。県が整備した耐震強化岸壁と法線を合わせるため、最大で約30m(最小約15m、平均約20m)の岸壁沖出しを予防保全と兼ね合わせた耐震強化岸壁等を整備している。
また、公有水面埋立事業は奄美市開発公社が実施。観光関連施設や娯楽・サービス施設、公共・公益施設、流通関連施設、住宅用地などの用途で計画している。