石川県議会6月定例会は13日開会し、谷本正憲知事が提案理由説明を行った。
道路網の整備で、谷本知事は国道304号の金沢市不動寺町地内(不動寺バイパス)について、「工事が順調に進捗し、今秋には供用できる見込み」とし、「残る古屋谷町から清水谷町間(清水谷バイパス)も早期の供用を目指し、来月には工事に着手する」と説明。
金大工学部跡地に建設する新県立図書館に関して、谷本知事は「現在、設計者の選定作業を進めている。今後、設計者を決定の上、速やかに基本設計に着手したい」、東京国立近代美術館工芸館の移転整備については「建物の実施設計に着手したところであり、引き続き、国等と協議を重ね、東京五輪開催時期の開館を目指して諸準備を進めていく」と両施設の着実な整備に意欲を示した。
クルーズ船と貨物の急増に対応した金沢港の機能強化整備にも触れ、谷本知事は「新たなCIQ・待合施設の整備やコンテナ上屋の集約などの基本設計を進めており、3月に(国直轄で)着工した無量寺岸壁の水深10メートル化事業に合わせ、東京五輪の前年である平成31年度までの完成を目指し、スピード感をもって整備する」と強調した。
県立中央病院の建て替えについて、谷本知事は「建物の外壁工事が完了し、現在、設備や内装の仕上工事を行うなど順調に進捗。9月の完成後、医療機器の設置工事などを進め、来年1月初旬の開院に向けて、準備に万全を期す」と述べた。一方、同病院に導入するドクターヘリに関して「運航委託する業者の選定を進めており、今月中に決定したい。今後、医療機関、消防本部、運航業者などの関係者からなる運航調整委員会を設け、具体の出動基準の設定や救急患者の引き継ぎ場所となるランデブーポイントの選定を行うなど、来年秋頃の運航開始に向け、鋭意準備を進めていく」との意向を示した。
このほか、「いしかわ移住パスポート制度(Iパス)」で、谷本知事は80社、283店舗から協賛の申し出があったことを明かし、「29日に協賛事業者に対し登録証を交付するとともに、移住希望者等からのパスポート申請の受付、交付及びサービスの提供も同日から始める」と語った。
開会に先立ち、県議在職30年の向出勉、同10年の谷内律夫、吉田修、西田昭二の4議員に対し、米澤賢司議長から永年勤続表彰状、谷本知事から感謝状が贈られた。