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建設経済新聞社
2017/06/14

【京都】経営ビジョン策定で目標等検討 合流式改善35年度迄に完了等

 京都市上下水道局は13日、第3回経営ビジョン策定検討部会を開き、事業などの方向性を検討した。
 現行の「京(みやこ)の水ビジョン」が29年度末に計画期間満了となるため、3月に検討部会の初会合を開き、検討を進めている。
 今回は、事業等の方向性として施策体系の方針を示した。
 今後の方針・目標によると、[水をつくる]で▽水道水の安全性確保のため、引き続き、水質監視の強化により水質管理を徹底▽安全・安心な水道水を安定的に供給するために、原水水質に応じた適正な浄水処理を行うとともに、適切な施設の維持管理と運転管理を行う▽地震等災害時においても、安定して水道水をつくり続けるために、将来の施設規模を考慮して、新山科浄水場導水トンネルや浄水場等の改築更新・耐震化を実施、[水をはこぶ]で▽浄水場でつくった安全・安心な水道水を市内の各家庭等に安定的に供給するため、引き続き配水管等の漏水調査や修繕作業など維持管理を適切に行う▽施設マネジメント基本計画に基づき、ライフサイクルコストの縮減と更新事業費の平準化を図りながら、32年度以降、更新率1・5%で老朽化した配水管の更新・耐震化を推進▽大規模災害による断水発生を最小限に留めるために、異なる浄水場間の隣接した給水区域をつなぐ連絡幹線配水管の整備も継続して推進▽貯水槽水道の設置者への指導・啓発を引き続き実施▽日常的な巡視、点検、調査など予防保全を重視した維持管理に取り組む▽下水道管路の改築に係る事業量を段階的に増加させ、老朽化した管路の健全度調査を計画的に実施するとともに、リスクの大きい管路から優先的に長寿命化や更新を実施▽老朽管の改築に併せた耐震化や重要な管路の耐震化を進める、[水をきれいにする]で▽水環境保全センターの機能を維持し、施設の日常的な巡視、点検、調査など予防保全を重視した維持管理に取り組むとともに、優先度を踏まえた長寿命化や更新、重要施設の耐震化を実施▽流入汚水量の状況や改築の時期等を踏まえ、施設規模の適正化を進めるとともに、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に基づく目標水質の達成に向け、より効果的な高度処理の実施に向けた調査・研究等を進める▽合流式下水道の改善対策をビジョンの前半に重点化し、35年度までに完了させる、[強いまちをつくる]で▽自助・共助・公助の連携(災害時活動拠点の整備、施設の耐震化等)▽危機事象に対応するため、上下水道局として危機管理の在り方を構築し、北部エリアの防災拠点である太秦庁舎を更に充実させるとともに、南部エリアの防災拠点を確立する▽市内中心部の更なる浸水被害軽減を図るために、基幹となる幹線を整備▽浸水被害が発生している地域や浸水被害の危険性がある地域の対策を優先的に実施することで、効率的に浸水対策を進める、[みらいを考える]▽浄水処理や下水処理に係る新たな技術の活用や、既存施設の効率的な運用に向けた調査・研究及び検討を実施▽ICT(情報通信技術)の導入による効果や将来性等について調査・研究を実施▽技術的課題及び新技術の市への適合性の検証等について、民間企業や大学等と連携した調査・研究を継続して実施▽新たな技術を積極的に調査・研究するための環境づくりを推進し、技術力の向上を目指す▽京都府内の水道事業の広域化・広域連携に係るリーダーシップを発揮し検討を先導する▽下水道事業の広域化・広域連携も、京都府及び関係市町へのニーズ調査をはじめ、水道事業と同様の視点で検討を進める、[人とふれあう]▽営業所をマルチタスク化(多機能化)し、市内東西南北の4営業所体制により、最前線で上下水道局のサービスを展開する拠点となる、[まちをゆたかにする]▽創エネルギー対策や省エネルギー対策の取り組みを継続▽公共下水道事業における下水道資源の更なる有効活用を進め、循環型まちづくりに貢献するとともに、高度処理施設の整備による公共用水域の水質保全を図る、[水を担う]▽技術継承などを強化し事業を支え続ける職員を育成▽体験型研修施設を活用した実技研修等の取り組み等により、職員の知識、技術力、応対能力の更なる向上を図る、[基盤をつくる]▽施設マネジメントの実践や工事の品質向上により、ライフサイクルコストの縮減を図り、限られた財源の中でも必要な事業を着実に推進。また投資効果により、維持管理コストの縮減を図る▽公営企業としての存立基盤を堅持しつつ、公民連携の手法も取り入れ、可能な限り民間活力の導入に努めるとともに、執行体制の効率化を図り、生産性を向上させる−などを示した。