香川県農政水産部は、2017年度のため池緊急防災対策事業として14億7680万円を投じ、ため池ハザードマップ支援や県営ため池耐震化整備の他、県内一円の小規模ため池防災対策特別事業に取り組む。このうち、県営ため池耐震化整備では新規16カ所を含む20カ所で、耐震点検調査の結果、耐震性能が確保されていない、ため池の補強工事に取り組む。事業費は13億6080万円を見込む。東讃2、3期地区、中讃2、3期地区や西讃2、3期地区の計6地区が対象。新規16地区では本年度に実施設計と補強工事を上半期に順次発注し、非かんがい期に入る秋以降から工事に着手する。
また、市町が行うため池が決壊した場合の「ため池ハザードマップ支援」として綾川町、まんのう町の2町2地区のハザードマップ計画策定を支援し防災意識の向上を図る。17年度は引き続き、両地区内4カ所の、決壊の場合の浸水想定区域や解析を行い、避難所の設定などを含めてハザードマップを作成する。
小規模ため池防災特別事業は農業従事者の高齢化や減少により保全・管理が困難となった場合や、受益地がなくなり管理放棄され、防災上危険な小規模ため池を対象に、貯水機能の廃止を含む防災措置を講じる市町を支援する。事業費は1億円。市町の要望箇所を精査し採択する。
ため池耐震化整備箇所は次の通り。
▽東讃2期―桑崎池(高松市)、龍満池(高松市)▽中讃2期地区―先代池(丸亀市)、玉川池(坂出市)▽西讃2期地区―一ノ谷池(観音寺市)▽東讃3期地区―市宮池(高松市)、新居大池(高松市)、亀割池(高松市)、花の山池(さぬき市)、奥ノ堂池(三木町)、三ツ子石池(三木町)▽中讃3期地区―堤池(丸亀市)、宝憧寺池(丸亀市)、鞍谷寺池(坂出市)、大谷池(綾川町)、朽木大池(綾川町)、赤坂上池(綾川町)▽西讃3期地区―野々池(観音寺市)、粟井逆瀬池(観音寺市)、鷹の子池(三豊市)
提供:建通新聞社