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日本工業経済新聞社(茨城)
2017/06/02

【茨城】景観刷新に5億円/水戸市の6月補正案

 水戸市は、8日開会の2017年第2回市議会定例会に上程する補正予算案を明らかにした。主なものでは、景観まちづくり刷新モデル地区事業に合計4億9720万円、民間児童福祉施設整備事業補助金(保育所2カ所、小規模保育5カ所)に4億9050万円を盛り込んだ。茨城ロボッツと連携して整備する南町自由広場の(仮称)まちなか・スポーツ・にぎわい広場関連では、公衆トイレの設置に282万7000円を計上した。
 一般会計全体では、9億9662万7000円追加し、歳入歳出予算の総額を1259億9262万7000円とする。
 景観まちづくり刷新モデル地区事業は、本年度から3カ年で弘道館・水戸城跡周辺や千波公園、偕楽園を中心に、中心市街地周辺(約600ha)の景観の面的整備を推進するもの。駅前景観の刷新と千波湖八景の復元を位置付け、各地域の景観刷新を推進する。全体事業費は19億3440万円。
 このうち市の事業は、水戸駅北口デッキの改修やのり面緑化、歩行者空間の美装化、案内表示板設置など主に11事業。事業費は12億8440万円。
 水戸駅北口デッキの改修は、御影調タイルへの張り替えやあずまやの設置などを実施する。面積は約1300u。水戸駅前三の丸地区市街地再開発組合が進める再開発事業にあわせ、弘道館方面へ案内誘導を図る。事業費は1億2000万円。
 のり面緑化は、復元計画が進む二の丸角櫓下や県立水戸第三高等学校脇が対象で、面積は約7850u。事業費は3000万円。
 歩行者空間の美装化では、三高下の国道51号を横断するボックスを改修するもの。延長は約40m。防犯カメラなども設置し、水戸駅までの回遊性の中で、水戸城の空間として歩いて楽しめるよう刷新を図る。事業費は3200万円。
 案内標示板は、既存の設置数が十分でないことから、水戸駅北口や国道50号の周遊ルートに20基を設置する。さらに、東京電力の地上機器の景観刷新を図り、案内標示板として有効活用する。
 西の谷では薬草園広場(A約2500u)や園路(L約400m)を整備する。事業費は1億3132万円。
 千波湖ではスワンボート型の水質浄化施設(10カ所)をアシやヨシで囲い、江戸時代初期の千波湖八景の景観をよみがえらせる。事業費は3000万円。
 さらに、ふれあい広場(A約1万1500u)、多目的広場(A約2550u)、眺望広場(A約1400u)などの整備も計画。交流施設や休憩施設、駐車場、園路、広場舗装、排水整備などを行う見通しだ。
 このほか、景観まちづくり刷新モデル地区事業には弘道館や偕楽園関連の整備なども含まれている。
 民間児童福祉施設整備事業補助金は、定員90人の保育所新設2カ所分に3億3300万円、定員19人の小規模保育新設4カ所分に1億5750万円を配分している。議会の承認が得られれば7月にも募集を開始する予定。選定された事業者は、市の入札様式に従って工事を発注し、年度内の着工を目指していく。
 また、総合運動公園市民球場改修工事請負工事の契約についての議案も提出する。契約の相手方は昭和・水戸土建・五十嵐JV。契約金額は12億9492万円(税込み)。