国土地理院北陸地方測量部(岡庭直久部長)と富山県測量設計業協会(榮知之会長)は7日、富山市立長岡小学校で、地図教室・測量実習を開催した。毎年6月3日の「測量の日」(国土交通省主唱)の関連行事。
この日は5、6年生48人が参加。冒頭、林規子校長が、「測量の日は物を測りとる測量の大切さ、重要性、利便性を考えてもらう日。測量実習や地図教室を通して、先人の偉大な功績に触れ、感じながら学習して下さい」と話した。
続いて、榮会長が、「測量は皆さんの生活を豊かにするためのもの。道路や橋、トンネルなどを造るためには一番最初に測量が必要。今日は、測量の基本から最新技術までを体験してほしい」とあいさつ。
グラウンドで行われた測量実習では、5班に分かれ、歩測による距離測定、バックネットの大きさを100分の1の縮尺で測る平板測量のほか、ボールを投げた後の距離をトータルステーションで測定。三角定規を使いポールの高さを測ったり、GPSでの身長測定なども経験した。
今回は初めて、UAV(ドローン)の実演も行われ、児童は興味津々の様子だった。上空からの写真撮影時は手を高く振るなど、楽しみながら測量に理解を深めた。
一方、体育館で開いた地図教室では、北陸地方測量部の佐藤勝地理空間情報管理官が講師を務めた。地理院の紹介や地図を作る時の約束事、地図記号をクイズ形式で説明したほか、学校周辺の移り変わりを空中写真で紹介。赤青めがねを使った立体図観察など、児童は体感しながら学んだ。最後に佐藤管理官は、「地図の世界はとてもおもしろい。皆さんがもっと地図や測量を好きになってくれるとうれしい」と呼び掛けた。
同協会の村上秀樹理事の閉会あいさつに続き、6年生の布村麻央さんがお礼の言葉を話した。最後に榮会長は、「中学校での14歳の挑戦では、ぜひわれわれの会社で職場体験をして下さい」とPR。なお、測量実習では、富山地区の協会員から新日本コンサルタント、新和設計、栄光測量設計、寺島コンサルタント、明和、北陸コンサルタントの計6社が指導に当たったほか、シーティーエスが協力した。