熊本地震で被災し、国土交通省熊本河川国道事務所が進めていた白川と緑川の堤防復旧が5月31日、完了した。昨年8月から本格的な復旧工事に着手し、およそ10カ月での機能回復となる。
震災で堤防は、亀裂や沈下、はらみ出しなどの深刻な変状が生じた。緊急工事を施して昨年の出水期を乗り切った後、河川工学等の専門家で組織する調査委員会が工法等を検討。本復旧で堤防の再構築やかさ上げ、地盤改良による液状化対策などを進めてきた。復旧総延長は白川が約18`、緑川が約27`。復旧費は両河川あわせて約73億円を投じた。
31日は、熊本市西区蓮台寺地区の白川堤防で、同事務所の森田康夫所長が大西一史熊本市長や周辺自治会、施工者らに復旧完了を報告。自治会長が『水害を防ぐ強い堤防に』と願いを綴った銘板の除幕もあった。
大西市長は「梅雨期を前に完成し、大変嬉しく思う。国交省をあげて復旧し、施工企業の皆様は休む間もなく地域の安全のために力添えを頂いた」と感謝した。
九州地方整備局の佐藤克英河川部長も「昼夜分かたずの応急復旧をはじめ、地域の安全安心を守るため精力的に取り組んだ」と施工者を称えた。
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