高知県は1日、第1回社会資本整備推進本部会議を開いた。本部長を尾ア正直知事、副本部長を岩城孝章副知事、本部次長を福田敬大土木部長が務め、各部局長や、土木部以外のインフラ整備に関連する課長などで構成。主に土木部が進めているインフラ整備に関する情報を全ての部局が共有し、他の部局との意見交換でさらに事業効果を高めることを目的に、今後定期的な会合を開く。
会議では、2017年度予算の国からの内示状況について示した後、土木部の各課と、土木部以外で社会資本整備を担当する農業基盤課、治山林道課、漁港漁場課などが、17年度のインフラ整備予算の執行方針と重要施策に関連する事業や重要プロジェクトの進捗状況について、尾ア正直知事をはじめとする執行部に説明、意見交換を行った。
土木部によると、17年度の社会資本整備総合交付金と防災・安全交付金を合計した内示額は319億3600万円で、対前年度比1・03倍。このうち道路事業には174億円余りで、四国8の字ネットワークへのアクセス道路整備や通学路の交通安全対策などを進める他、河川や港湾海岸、砂防の各事業でも地震や津波、土砂災害対策に重点的に取り組むとした。
土木部全体の17年度当初予算額は690億2970万円で、対前年度比0・94倍。しかし16年度補正を含めた「15カ月予算」では821億5812万円で同比1・12倍となり、南海トラフ地震対策を効率的に実施することや、土砂災害対策、河川の再度災害防止対策の促進、既存インフラの計画的かつ効果的な維持管理などを基本的な考え方として予算を執行する。この考え方に基づき、各課の課長が予算執行方針について、事業の要点を説明した。
同会議は、17年度内に計4回開催する予定。第2回会合は9月上旬に開き、今回発表した各分野事業の進捗状況を報告する他、8月末に予定している国の18年度予算概算要求を受け、各省庁への反映状況や、国への政策提言をまとめる。第3回は11月中旬ごろ開き、県の18年度公共事業予算の考え方などについて共有する。第4回は18年3月に開き、各分野事業の進捗状況について、18年度の政府予算案、県予算、大規模施設の年度別執行計画などを共有する。
提供:建通新聞社