一般社団法人新潟県建設専門工事業団体連合会(近喜男会長)は5日、17年度定時総会を新潟市中央区で開き、任期満了に伴う役員改選では近会長が再任された。
はじめに、近会長が元下関係の明確化、担い手確保・育成、社会保険未加入対策に触れ「4月から国土交通省の直轄工事が2次下請けも社会保険に加入しないと現場に入れない。今後は地方公共団体にも及んでいく一方で、その原資をゼネコンからいただいていない」と問題提起。また、担い手確保・育成では「国や県が週休2日制を実施している。我々は日給月給制が多く、休日の日給について議論されていない」と懸念を示した。その上で、年間を通じた安定的な仕事量の確保、人材を育成し技能継承のための必要な利益の確保、加えて雇用環境の確保などといった課題に関し、関係機関に訴えていくことを改めて確認した。
議事に入り、技能者の処遇改善と経営安定に向けた事業推進のほか、専門工事業実態調査や発注者との意見交換を各種団体と連携を図り、さまざまな課題を訴えていくとした。また、魅力ある労働環境を提供し、専門工事業の必要性とものづくりの魅力を関係機関等に発信する調査広報事業をはじめ、構造改善事業(元下関係の諸問題の研究等)、経営革新事業(各業種別福利厚生費標準見積書の周知徹底等)などを盛った17年度活動計画など6議案を承認。引き続き、北陸地方整備局地方事業評価管理官の倉重毅氏が「ICT(情報通信技術)活用と担い手確保」に関し講演した。
総会後に行われた優秀施工者表彰では、神保裕次(日本塗装工業会県支部 三桂塗装)、渡辺正義氏(県鉄骨工業組合 藤木鉄工)、植木裕之氏(県防水工事業協同組合 建信工業)、荒木世紀氏(県室内装飾事業協同組合 太田表具店)、代表・丸山研司氏(同 富岡産業)、田中勝氏(県鳶土工職組合連合会 田中組)、今井和成氏(県左官業協同組合 本田官業)、上野達朗氏(県切断穿孔工法研究会 若井カッター)の8人の栄誉をたたえた。