トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設タイムズ社
2017/06/06

【千葉】対応力強化など要望・決議/県港湾整備促進協議会/港湾整備振興大会を開催/国などへ要望活動

 千葉県港湾整備促進協議会(会長=北野嘉久・JFEスチール専務執行役員東日本製鉄所長)は、先月31日に千葉市の三井ガーデンホテル千葉で2017年度「千葉県港湾整備振興大会」を開催。関係者約150人が参加し、「大規模地震、津波・高潮への対応力強化」「港湾・海岸施設の適正な維持管理の促進」など6項目からなる「千葉県の港湾、海岸の整備・振興に関する要望・決議」を採択した。今後、国などに対し陳情活動を行っていく。
 主催者を代表して北野会長は「経済活動のグローバル化が進展する中、国際競争力の強化に対応した港湾整備など社会情勢の変化に対応することが求められている」とし、効率的な輸送を実現するために「船舶の大型化に対応した港湾整備や国民の安全・安心を確保するうえでの災害に強い港湾・海岸の整備、加えて既存港湾施設の適切な維持管理などを着実に進めていく必要がある」と述べた。また「増加する外航クルーズ船の寄港需要によるインバウンド効果を的確に取り込み、地域経済の活性化を図っていくことが大変重要」と述べ、精力的に活動を進める考えを示した。
 来賓として出席した橋渡副知事は「本県では東京オリンピック・パラリンピックで8競技が開催されることから、大いなる飛躍の時を迎えている」とし、「(開催に向けて)空港はもちろんのこと、港湾を通じ、海外からのお客様をお迎えするための受け入れ環境の整備が急がれており、その効果を本県の観光振興や地域経済の活性化につなげていくことが大変重要」と述べた。
 来賓ではこのほか、宇野裕県議会議長、高田昌行・国交省関東地方整備局副局長、池田薫・日本港湾協会専務理事が祝辞を披露。総会後には東京海洋大学大学院の渡邉豊教授が「コンパクトな港、多様性を許容する港、千葉港の強み」と題する講演を行った。
 振興大会での要望・決議の内容は次の通り。
 【千葉県の港湾、海岸整備・振興に関する要望・決議】
 ▽大規模地震、津波・高潮への対応力強化=@ゼロメートル地帯を抱える船橋地区における、海岸保全施設の整備促進のための直轄事業による早期事業化A千葉中央地区における、市街地の安全を確保するための海岸保全施設の整備促進B千葉港、木更津港における、大規模地震に対応するための耐震強化岸壁の早期事業化C東日本大震災を踏まえて見直した海岸保全基本計画に基づく津波・高潮対策の促進
 ▽港湾・海岸施設の適正な維持管理の促進=@港湾・海岸施設の維持管理に係る補助制度の拡充及び長寿命化対策の促進A民有港湾施設の老朽化対策推進及び泊地等の適切な維持管理に必要な国からの支援の拡充
 ▽地域を支える物流機能の充実強化及び海上交通施設の整備促進=@千葉中央地区における、物流機能の再編に対応した大型岸壁の早期事業化及び荷役機械など港湾施設の機能強化A千葉中央地区における、臨海部再開発と連携した小型旅客船埠頭の整備促進B千葉港・木更津港・館山港の既存施設を活用したクルーズ船受け入れに必要な施設の整備促進
 ▽賑わいのある水際線の創出及び市民の憩いの場としての港湾緑地の整備や海岸の整備促進=@千葉港及び木更津港における、臨海部再開発などと連携した賑わいのある緑地の整備促進A名洗港海岸における、屏風ヶ浦など観光名勝を活かした遊歩道等の整備促進
 ▽産業の国際競争力の強化を図るため、国際バルク戦略港湾に選定された木更津港で、最大級の輸送船舶による一括大量輸送に対応した港湾整備を国策として推進すること
 ▽これらの事業を促進するために、全国の港湾・海岸の整備に必要となる予算を安定的かつ十分に確保することk_times_comをフォローしましょう
times