建設新聞社
2017/06/05
【東北・福島】三菱地所設計に決定/会津若松市の本庁舎保存活用計画
福島県会津若松市は、市役所本庁舎保存活用計画と庁舎整備行動計画を作成する事業者選定の公募型プロポーザルで、三菱地所設計を受託者に決定した。5月25日に参加2社によるプレゼンテーション審査を行い、決定したもので、1日に見積もり合わせを行い随意契約した。金額は非公表だが、委託限度額は1100万円となっている。
これは、歴史的建造物である本庁舎の現状を把握し、保存・活用に向けた方法および概算事業費とともに、新庁舎建設を中心とする分庁舎の活用を含め、庁舎整備の全体像と事業スケジュールを検討し、2018年度以降の庁舎整備に向けた基本的な方針および条件を整理するもの。
計画によると、現在の本庁舎を中心として、本庁舎旧館を耐震保存(一部もしくは全部)して活用の上、本庁舎およびその他の庁舎における行政サービスや庁舎機能等を適正配置・集約、まちなかの景観や駐車場の確保、交通アクセスに配慮した新たな総合庁舎建設を目指す。整備地は会津若松市東栄町3の46ほか地内の敷地約6140平方b。
同社の提案は、会津若松市の地域特性を踏まえながら、歴史的な建造物である本庁舎旧館の保存活用と新たな庁舎の整備との関係、そこに関わるコンストラクション・マネジャー(CMR)の役割などについて的確に提示。また、仕様書に沿って、スケジュールと具体的な内容を明確に示しており、CMRとして将来を見据えた的確な支援が期待できることなどが高い評価を得た。
履行期限は18年3月23日までで、業務の成果に基づき、基本計画段階以降のCM業務について、同社と別途随意契約する方針。
18年度は基本計画の作成と並行して、デザインビルド方式により設計・施工者を選定。19年度に基本設計、20年度に実施設計を作成し、21年4月〜24年3月までの36カ月間で工事を行う予定となっている。
なお、現在の市庁舎の施設規模は次の通り。
▽本庁舎旧館=RC造3階一部4階建て、延べ2450・26平方b(築79年)▽本庁舎新館=RC造3階一部4階建て、延べ1621・79平方b(築58年)▽本庁舎その他(車庫等)=S造延べ933・6平方b▽栄町第1庁舎=RC造4階(一部地下)建て、延べ2235・98平方b(築33年)▽栄町第2庁舎=S造2階建て、延べ2994・18平方b▽栄町第3庁舎=RC造6階地下1階建て、延べ370・83平方b(築60年)
提供:建設新聞社