東京都都市整備局は、多摩ニュータウン地域再生ガイドラインの策定に伴う調査業務を計量計画研究所(新宿区)に委託した。有識者などで構成する検討委員会が3月に中間的にまとめた案を基に、2040年代のライフスタイルを想定し、地域の活力創出や豊かな暮らしを実現するための具体的な施策を検討して、将来像を示すイメージ図を作成。有識者へのヒアリングや検討委員会での議論を経て2018年1月末までに成果をまとめる。
検討委員会の中間まとめでは、目指すべき都市像・地域像を「緑豊かで高質な住環境ストックや、周辺地域と交流・連携しやすい立地を生かし、新たな価値を生み出す拠点の形成により多様なイノベーションが創出され、生活を支える機能が集約された持続可能な都市」に設定。広域的な交通インフラの充実や技術革新への対応、団地再生の促進、防災力の強化など八つの視点を提示した上で、南多摩尾根幹線の早期整備や多摩モノレールの延伸、土地交換などによる都市機能の再配置、公的賃貸住宅・分譲住宅の再生といった施策が必要だと位置付けている。
これを踏まえてさらに広域的な観点からの調査と具体的な施策検討を進め、年度内にガイドラインを策定する。
今回委託した業務を通じて、社会経済状況や社会基盤整備の進展などを想定し、多摩ニュータウンの2040年代のライフスタイルをイメージする。その上で、▽多様なイノベーション(技術革新、新機軸)を創出し、活力に満ちたまちを創り出すための施策▽ライフスタイルの多様化に対応し、豊かな緑の中で安心して住み暮らすことができる「持続可能なまち」をつくるための施策▽ニュータウン内で住み替えしやすい仕組みの構築―などを検討。将来像や再生の基本的な考えを盛り込んだイメージ図を作成する。
有識者へのヒアリングや検討委員会での議論を経て成案をまとめる。
提供:建通新聞社