九州地方整備局と熊谷組は5月26日、福岡市で土木学会賞「技術賞」の受賞報告会を開いた。
受賞したのは、高度な無人化施工技術を核とした総合的なi―Constructionによる緊急災害対応「阿蘇大橋地区斜面防災対策(直轄砂防災害関連緊急事業)」。国交省職員、熊谷組と日建連の役員ら約200人が出席し、現場での取り組みや施工状況、今後の方針などを報告した。
同事業には、従来の無人化施工では対応が難しかったため、熊谷組が開発したネットワーク対応型の無人化施工技術を使い、最大14台の重機を同時に稼働。光ケーブルと無線LANを組み合わせ、映像や重機操作、ガイダンスシステムの情報をネットワークを通じて双方向通信するシステムで作業を進めた。
挨拶で小平田浩司局長は、「雲仙普賢岳で最初に無人化施工を試みてから25年ほど経過した。熊谷組や業界全体、整備局のこれまでの積み重ねと研鑽のたまものだ」と感謝した。
熊谷組の嘉藤好彦専務取締役土木事業本部長は「熊本城と並ぶ熊本地震の象徴的出来事で、一刻も早く復旧の方向性を住民に示すことが使命だという思いで取り組んできた。協力会社も含め現場で働く全ての者にとって光栄であり、新たに挑戦する時の自信になる」と述べた。
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