北海道建設新聞社
2017/05/29
【北海道】16年度の軽油販売が4年ぶり増加−農業など免税分押し上げ
商用車のほか、重機やトラックなどに多く使われる軽油の道内販売量が、2016年度に215万7300万`gと前年度実績を3%上回った。前年度より増えたのは油圧ショベルなど特定特殊自動車(オフロード車)の排出ガス規制が浸透し始めた12年度以来。しかし13年度まで続いた230万`gの水準には及ばず、需要減少の状況には変わりがない。施設や工場などで使われるA重油の販売量は108万2000`gで3%ダウンした。
北海道経済産業局のまとめ。16年度の道内石油製品販売量は1246万6200`gで前年度比3%減。うちガソリンは226万5200`gで0.3%増と、おおむね横ばいだっだ。
軽油は4年ぶりにプラスへ転じた。乗用車や建設機械、ダンプなど一般用途は減少傾向のままだが、農業や林業、鉱物などの採掘業で使う免税軽油分が伸びたとみられる。
実際、道が乗用車や建機などのユーザーから徴収する軽油引取税の調定額(収入予定額)を見ると、16年度は574億585万円で前年度より40億円、数量換算では12万4600`gほど下回った。
重油は総じて減少傾向のままにある。A、B、C重油を合わせた重油販売量は16年度で326万8800`gと8%減少した。
うち病院の給湯・暖房や食品工場の加熱などボイラ燃料に使われるA重油は110万`gを割り込んだ。ここ最近は原油相場の軟化など下支え要因があったものの、LNGを中心とした燃料転換の波は止まることなく進んでいる。
一方、17年3月末の石油製品在庫量は、ガソリンが9万7600`gで前年同月比4%減少した。軽油は6万6400`gで15%、A重油は6万1800`gで4%少なかった。灯油は15万7500`gで3%下回った。