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日本工業経済新聞社(茨城)
2017/05/24

【茨城】県があすなろの郷建て替えへ基本構想プロポ公告

 県保健福祉部障害福祉課は、老朽化の進む県立あすなろの郷(水戸市杉崎町1460)の建て替えを検討しており、23日付で基本構想策定に係る業務委託の公募型プロポーザルを公告した。実施要領を6月5日まで交付し、同月12日まで企画提案書を受け付ける。見積もり限度額は750万9000円で、年度内に策定を完了する。
 プロポーザルの参加資格は、県の物品調達等の入札参加資格など。審査委員会において、業務の基本方針や体制、方法の観点から企画提案書を審査し、1者を選定する。
 業務内容は、国・県の施策やあすなろの郷の概況把握・整理、土地利用計画や整備計画、建築計画など。事業工程作成や概算事業費算定、整備後のイメージ図作成などを含む事業計画もまとめる。2018年1月末をめどに素案を作り、関係者への説明や修正を経て、同年3月末までに成果品を提出する。
 県立あすなろの郷は、知的障害者および重症心身障害児者のための支援施設。1973年12月にコロニーあすなろとして開設。2003年4月に内原厚生園と統合し、あすなろの郷に改称した。
 66万5452uの敷地に利用者の状況に応じた各寮や病院、管理棟などが配されている。03年の再編統合時に地域生活支援センターと新設居住棟を開設した。全体の建物面積は2万9745u。運営主体は指定管理者の社会福祉法人県社会福祉事業団。入所定員は障害者支援施設462人、医療型障害児入所施設・療養介護事業所40人。
 開設時に整備した施設は築43年が経過し、老朽化が著しいことから、建て替えを前提に今後のあり方を検討。16年8月1日に学識経験者や民間施設経営者、障害者・利用者家族などで構成する「県立あすなろの郷検討委員会」(委員長=小澤温筑波大学大学院教授)を設置した。昨年度中に4回の委員会を開催、本年度に第6回まで委員会を開き、本年9月に報告書を公表する。
 その後、(仮称)あすなろの郷整備検討チームを発足し、基本構想策定と並行して建て替えの位置や配置、建築態様などを検討する。基本設計・実施設計は来年度以降の発注となる見通し。