静岡市は、2、3月に実施したタウンミーティングでの質問への回答として、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)桜ケ丘病院(静岡市清水区桜が丘町13ノ23)の移転について見解を示した。病院建設の着工までは、約6年を見込んでいる。これは、現在の清水庁舎の移転、解体の後に病院を建設するため。
清水庁舎跡地への建設だが、敷地内で建設することは十分可能で、周辺の土地を駐車場として利用することも考えられる。
津波などの災害対策は、JCHOが「1階は津波の力を直接受けない構造とすること、発電機などの上層階への設置、給排水対策として受水槽、排水槽の設置」を示しており、地震や津波に十分対応できる病院の建設となる。市は、発災時に備えて、津波避難ビルとしての機能を求めるほか、津波避難計画や医療救護計画を見直す。
病院移転用地として旧清水市が確保した大内新田の土地は、2001年に旧社会保険庁が取得し、現在はJCHOの所有地となっている。
利用方法については、JCHO、地域住民と協議を進め、公的な整備も含めて、JCHOの協力も得ながら、最適な利活用について検討を進めていく方針。
現在の清水庁舎建設地は、商業地域だが、病院が建設されると、新たに「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」と「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例」などの適用を受け、風俗営業所の新たな設置に係る地域制限が生じることとなる。
既存施設については適用が除外されるため、現状の商業地域への影響は少ないと考えいる。
病院移転後の跡地は、地域住民が安心して暮らしていけるようJCHOと共に検討していく。また、清水桜が丘高等学校に救護病院機能を有した救護所を設置する考え。
桜ケ丘病院の移転先は、3月にJCHOが静岡市役所清水庁舎に決定している。
提供:建通新聞社
(2017/5/24)
建通新聞社 静岡支社