脳・循環器疾患の包括的な医療提供体制強化に向け、新棟の建設と既存棟の改修工事が行われる秋田県立脳血管研究センター敷地で21日、工事施工者の大林組・大森建設・羽後電設工業・互大設備工業特定建設工事JVによる起工式が挙行された。起工式には佐竹敬久知事、鶴田有司県議会議長、鈴木明文秋田県立病院機構理事長らが出席し、工事の安全を祈願した。
新棟は急性期脳心血管病診療棟として増築されるもの。鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)6階建て、延べ床面積8,938.12u規模で、サイクロトロン棟(RC2F357.47u)や連絡廊下(S3F299.12u)、救急車車寄せ(S1F104.81u)を合わせた総延べ床面積は9,699.52u。完成は平成31年度末を予定している。
神事では、設計者である横河建築設計事務所の鈴木良典代表取締役社長による「刈初の儀」、病院機構の鈴木理事長、佐竹知事、鶴田議長3者と、施工者代表の高槻幹雄大林組常務執行役員東北支店長による「穿初の儀」、関係者による「玉串奉奠」などが行われた。
関係者の挨拶では秋田県立病院機構の鈴木理事長が、脳卒中患者の高齢化とともに、神経疾患や心筋梗塞などの合併症も増えていることなどに触れ、「完成後の新棟をしっかり活用して循環器疾患も含めた包括的医療に取り組み、『チーム脳研』としてこれまで以上に県民の皆さまに良質な医療を提供する」とあいさつ。
また、佐竹知事は「県は10年後の『健康寿命日本一』という目標を掲げ、医療提供体制の強化、運動や食生活の改善も含めた健康づくりの県民運動を展開する。センターが秋田にふさわしい脳・循環器疾患の先進的医療センターとなるよう、県立病院機構とともに努力していきたい」と述べた。
提供:秋田建設工業新聞社