国土交通省岐阜国道事務所は、2017年度の東海環状自動車道の整備についてまとめた。17年度は事業費に前年度当初予算比3%増の360億6400万円を投入し進める。WTO案件は14件を予定している。
各区間の状況を見ると、養老ジャンクション(JCT)〜養老インターチェンジ(IC)が橋梁上部工、改良を行い、17年度中に開通する。大野・神戸IC〜大垣西ICは用地取得中で、並行して橋梁上下部工、改良工事を実施し、19年度に開通する。関広見IC〜高富ICは用地取得中で、トンネル6本のうち4本が貫通した。現在、岐阜山県トンネル工事、橋梁上下部工、改良を行っており、19年度に開通する。
高富IC〜岐阜ICは用地取得中で、事業期間は未定だが、延長6・1`の区間で改良している。岐阜IC〜糸貫ICは用地取得中で、埋蔵文化財を調査中。延長は6・3`で、事業期間は未定。糸貫IC〜大野・神戸ICは用地取得中で、延長6・8`の区間で橋梁下部工、改良を推進中。事業期間は未定。養老IC〜北勢ICは用地取得中で、事業期間は未定だが、橋梁・道路詳細設計を行い、工事用道路を建設している。延長は18`で、岐阜県と三重県境で分けて、北勢国道事務所と事業を行っている。
17年度は、公告済みも含め45件の発注を予定しており、WTO案件が14件、本官案件が17件、分任官案件が14件となっている。
注目工事は、発注規模が50億円以上の岐阜山県第1トンネル工事で、延長が1500bの区間を掘り進める。工期は約29カ月。高富IC〜岐阜ICの区間にあるトンネルで、今回の工事を進めることで、地質状況を確認し、事業期間の見通しを立てる。トンネルの総延長は約5`。
別途発注で、広見トンネル工事があり、7億4000万円以上15億円未満のWTO案件となっている。延長は300bで、工期が約15カ月。
また、17〜19年度にかけて順次開通する区間があるため、上部工の発注が本格化してくる。発注件数は25件で、内訳は鋼橋が17件、PC橋は8件。4月3日時点で公告済みは鋼橋で9件ある。
10億円以上のWTO案件は、加納第1高架橋と瀬古第2高架橋の2案件で、ともに鋼橋。
一般土木工事は19件あり、トンネル工事を除くと17件。道路建設が9件で、地盤改良が3件、橋脚が4件、道路整備が1件。主に岐阜市と山県市で施工が進んでいる。
一方、業務関係では、17件の委託を予定している。公告済みは8件。岐阜地区や大野・神戸から三重県境にかけて橋梁の詳細設計を行う他、海津地区の着工に向け、道路の予備設計やPAの詳細設計、測量などを実施する。
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建通新聞社(2017/05/17)