九州地方整備局鹿児島国道事務所は、鹿児島3号東西道路の整備で、荒田川の暗渠化を進めている。次のステップは、下り線トンネルを掘削するシールドマシンを下ろすための発進立坑を設置したい考えで、近く一般競争入札(WTО)の実施要領が公告される見通しだ。2017年度は11億4000万円の予算が配分された。
事業の現状をみると、暗渠化は一部を残すのみで、トンネル掘削のために立坑スペースを確保する必要がある。道路中央部で作業を行うことやランプを設置し、拡幅された荒田川暗渠部側に車線を切り替えるため、市道中洲通線1工区改築を渡辺組に発注した。工期は11月30日まで。
発進立坑の工期は約31カ月、工事規模は15〜30億円未満の大型工事でトンネル完成時には、進入路(OFFランプ)の一部として利用する。
17年度事業費の内訳は、工事費10億4000万円、測量設計費7107万円、用地および補償費2000万円、船舶および機械器具費592万円。
全体計画は、武岡トンネル北側に下り専用の「東西トンネル下り線(仮称)」(2車線)を新設し、上りは新武岡トンネルの分岐部と甲南ICまでをシールドトンネルでそれぞれ結ぶ。
残事業費の主な内訳は、上下線2本のシールドトンネル(4014m)が準備工を含めて484億8800万円、橋梁拡幅費(88m)が1億8000万円、避難連絡坑と本線部(11m)を含むNATMトンネル(55m)は17億8900万円−など。
また、田上高架橋拡幅部は、本線と東西トンネル下り線(仮称)を直接連結することから、ツールドトンネル関連の近接防護や橋梁撤去設計等を行う道路詳細設計業務をパシフィックコンサルタンツに委託した。履行期限は9月20日まで。