建通新聞社
2017/05/22
【大阪】大和川河川 27億投じスーパー堤防等進捗
国土交通省大和川河川事務所は2017年度、27億0610万円を投じ、大和川下流域(大阪府域)のスーパー堤防整備や既存堤防の耐震化、奈良県域での遊水地整備などに取り組む計画だ。
スーパー堤防整備には14億円余りを投入。大和川左岸の堺市域で計画される土地区画整理事業の先行整備地区を対象に、順次盛土などの工事を発注していく(一部発注済み)。
既存堤防の耐震化は、阪堺大橋下流側の大和川右岸(大阪市住之江区)の延長400bのうち、17年度は100b分の整備を予定。下流域の寄せ石100カ所の設置も行う。工事の発注は、耐震化と寄せ石設置を一括してゼロ国債によりすでに完了。秋口から耐震化工事に着手する。
残る延長300b区間については、18年度以降順次、発注していく。
遊水地の整備は治水対策として、奈良県斑鳩町、安堵町、川西町の3町に5カ所を計画。本年度は約5億円を配分し、用地取得を進める。完成すれば100万立方bの貯留が可能となる。
この他、大阪、奈良の府県境にある亀の瀬の地滑り対策では、稲葉山地区に着手していく計画。過年度の調査で同地の挙動が一部観測されたため、今後15年をかけて地滑り対策を実施する。17年度は2億4000万円を投じ、排土工などを予定。工事は今後、発注する。
水防災意識社会の再構築を目指す取り組み関連では、奈良県域を対象に大和郡山市、斑鳩町、王寺町の3市町の3カ所で、裏法尻の補強に着手する。工事は一括して発注済み。
営繕関係では、大和川河川事務所庁舎の建築本体工事を第2四半期早期に発注する予定。現庁舎の東側隣接地に建設する計画で、20年5月の完成を目指す。造成工事は昨年度までに完了している。