県水道局は、ちば野菊の里浄水場(第2期)施設整備事業について、昨年度の急速ろ過池築造工事、高度浄水処理施設築造工事に続き、本年度で事業費44億3400万円(ほかに債務負担行為81億円)を投入し、薬品沈でん池築造工事、特高受変電設備工事、特高受変電棟建築工事、送水管布設工事などを推進する。
このうち第1四半期で特高受変電棟の一般競争入札、第2四半期で特高受変電設備、薬品沈でん池築造の一般競争入札をそれぞれ公告する予定。
特高受変電棟の規模はRC造延べ338u。工期は14か月を見込む。薬品沈でん池の工事内容は仮設工一式、地盤改良工一式、躯体工RC造V5100立方m、薬品沈でん池棟新築一式など。工期は34か月を見込み、17〜20年度の4か年で整備する。また、特高受変電設備は工期に約31か月を見込む。
このほか送水管は、栗山系φ1350o送水管布設工事を実施する。布設場所はちば野菊の里浄水場内から栗山浄水場内までの約572m(うち推進339m)。管径はφ500〜1350o(推進さや管φ1500o)。第2四半期に公告予定。工期は30か月を見込む。
一方、昨年度で発注した急速ろ過池築造工事と高度浄水処理築造工事は、いずれも昨年9月16日に開札。急速ろ過池築造工事は、清水・大豊JVが予定価格33億7628万円(消費税抜き)に対し31億9555万円(同)で落札。990日間の工期で工事を進めている。高度浄水処理施設築造工事は、飛島・岩田地崎・ケイハイJVが予定価格37億8185万円(同)に対し34億6300万円(同)で落札。960日間の工期で工事を進めている。
ちば野菊の里浄水場(2期)施設整備事業は、ちば野菊の里浄水場に隣接する栗山浄水場が1958年の稼働から約60年を経過し老朽化が著しいことから、栗山浄水場の機能(施設能力18万6000立方m/日)をちば野菊の里浄水場に移転するとともに、高度浄水処理施設を導入する。
昨年度から本体工事に着工し、2023年度の給水開始を目指す。総事業費は約446億円を見込む。第2期完成後の施設能力は24万6000立方m/日となる。敷地面積は4・9ha(1・2期合わせ9・1ha)。給水区域は、江戸川を水源に、松戸市、市川市、船橋市の一部に給水する。
2期施設整備による主な施設は、急速ろ過池、薬品沈でん池、特高受変電棟のほか、薬品注入棟、中間ポンプ棟、管理棟、送配水ポンプ棟、配水池、活性炭吸着池、オゾン接触池、急速攪拌池、洗浄排水池、雨水調整池など。
2期施設整備事業では、高度浄水処理を導入するほか、震災時でも安定した水処理が行えるよう施設を耐震化。また、危機管理対策の強化として開口部に覆蓋を設置。緊急時対策として施設・設備の2系列化、2回線受電方式を採用し、除水処理の安定化を図る。