建通新聞社(神奈川)
2017/05/16
【神奈川】久里浜医療センター病棟新築 第4四半期に
国立病院機構久里浜医療センター(横須賀市野比5ノ3ノ1)は、2013・14年度の間、3度にわたって入札が不調となり計画を見直した新病棟の建設工事を第4四半期に発注する。同センター内の研修棟と外来棟の間にある既存建物を取り壊し、同跡地を含めたエリアに新築する。解体工事については、先行して第3四半期に別途発注する。
現在、前計画をいったん白紙に戻し、17年7月31日までの期限で基本・実施設計を進めている。当初、17年度早期の工事発注を目指していたが、着工に向けた行政手続きなどが長引いていることから、年明けにずれ込む見通しとなった。18年の年明けに公告、18年3月に入札・開札する予定。
計画規模は4階建て延べ床面積約5450平方b。構造は、16年度に委託した地質調査の結果などを踏まえて、今後経済的な方法を選択する。併せて、8月をめどに発注方法などを決めたい考え。完成は19年5月ごろを予定している。
見直しにより、階数を前計画の5階から4階に、延べ床面積も6割程度に縮小するが、病床数は前計画と同じ225床を確保する。担当者によると、「細部の見直し」によって主に事業費を圧縮したという。
基本・実施設計、工事監理は、丸川建築設計事務所東京事務所(東京都文京区小石川5ノ13ノ5)が担当している。
前計画の「国立病院機構久里浜医療センター病棟等建替整備工事(建築)」は14年6月5日に3度目の公告(WTО一般競争入札)。技術者や作業員不足などを考慮し、受注者が規定の範囲内で着工日を自由に選択できる方法に変えたが、落札には至らなかった。不落の理由について当時の担当者は、「全ては金額の問題」とし、その後の公告に向けては、工事内容や資機材などの数量を見直す可能性も示唆していた。
前計画の工事内容は病棟の新築と既設病棟の解体。病棟の新築規模は、鉄筋コンクリート造5階建て延べ約9400平方b、建築面積約2070平方b。既存建物解体延べ約1500平方b。主要資機材のうち、コンクリート量は約7500立方b、鉄筋約900d、鉄骨約160dなどとしていた。
提供:建通新聞社