輪島市は、今年度から2026(平成38)年度までの10年間を期間とする水道事業の経営戦略を策定した。この中で、未普及地域解消や配水管耐震化、ポンプ設備更新、遠隔監視システム整備などの投資額が約28億5000万円になると試算。今後は収支バランスを保ちながら、計画的に事業を進める方針。
投資額のうち、上水道輪島地区の10年間の総額は18億2163万9000円。内訳は▽今年度3億8013万9000円▽18年度1億3030万円▽19年度1億7395万円▽20年度1億7990万円▽21年度2億2950万円▽22年度1億5180万円▽23年度2億4865万円▽24年度1億840万円▽25年度1億700万円▽26年度1億1200万円―となる。
門前地区の上水道には今年度から10年間で計7673万4000円を配分。このうち、今年度は3973万4000円を盛り込んでいる。
町野広域簡易水道に関しては▽今年度2億3447万4000円▽18年度6348万7000円▽19年度1450万円▽20年度1250万円▽21年度250万円▽24年度3000万円▽25年度4000万円▽26年度3500万円―の計4億3246万1000円を投資する。前半に配水管と遠隔監視システム、後半に橋りょう添架管更新に取り組む。
舳倉島簡易水道では今年度から2カ年で計8803万3000円の事業費が配分される見通しとなっている。
市はこのほか、老朽化が顕著な輪島浄水場の更新も計画。処理方法の変更も含め検討を進め、施設能力の最適化を図る方針とした。経営戦略策定は東洋設計が担当。
下水道事業についても経営戦略をまとめた。期間は今年度から26年度までの10年間。公共下水道では22年度以降、年間の建設改良費を5400万円とし、過剰な設備投資を抑えるとしている。オリジナル設計に策定業務を委託していた。