日本工業経済新聞社(茨城)
2017/05/09
【茨城】水戸市が保健所整備の基本・実施設計を日立建設設計へ委託
水戸市は、2020年4月の中核市移行に向け、このほど保健所整備の基本・実施設計を鞄立建設設計(本社・東京都千代田区)へ委託した。RC造3階建て、延べ約1800uの新棟を増築するとともに、RC造3階建て、延べ3189・52uの市保健センター既存棟を改修する。年度内に策定作業を終わらせ、順調ならば2018年度から2カ年で建設工事を進める。
市では中核市移行に向け、地域保健法に規定される保健所の設置準備に取り組んでいる。現状に即した保健衛生行政を総合的に展開できるよう、基本的な方向性を示す指針「水戸市保健所設置基本方針」を策定。昨年度には且O橋設計(本社・東京都千代田区)へ基本計画を委託した。
保健所は保健センター敷地内(笠原町993―13)に設置する。保健センターと合わせた総合的な保健衛生行政の拠点を形成することで、より効果的に事業を推進することが可能となる。整備費は約21億円。
敷地全体の面積は9431・06u。用途地域は第二種住居地域で、容積率は200%以下、建ぺい率は40%以下、高さ制限は15m以下。緑化率は10%以上。
増築する棟は、休日夜間緊急診療所(内科・小児科・外科・歯科)、理化学検査・肉衛生検査・微生物検査の試験検査室などの機能を配置する。
既存棟は建設から約30年が経過しており、本年度中に空調やエレベーターの更新工事を行う予定。工事費は9500万円を計上。保健サービス窓口や健康危機管理に係る仮眠室およびシャワー室、臨床検査室、会議室、備蓄倉庫、作業室、研修室、調理実習室、検診室などを置く予定。
建物の配置は、既存建物の南側または北側とする。視認性、駐車場の利便性、来庁者の動線などを検討し、基本設計の中で整理する。南側の場合、北側駐車場の拡張整備や案内看板の設置などが見込まれる。北側の場合は、高圧線の引き込みや給排水設備などの移設を増築工事前に行う必要が生じる。