先の総会で、吉田修二郎氏の後任として会長に就任。「大役を引き継ぎ、その重みをひしひしと感じている。JIAに入って25年が経過したが、その間の経験を通し、今思うことについて、変化させる必要がある」と感じている。
会員数は一時期に比べ増えてきたが、石川富山と比べると少ない。「福井では、建築家という立ち位置が定かではなく、小さな組織だと思う。どこで活動するか、活性化に向けて何を考えるか」。
建築家は個性が強いと分析。「和を大切にし、事業目的を納得してもらい活動に協力して頂き、皆でやっていきたい。北陸支部福井地域会として世の中に何を貢献できるかを考えると、今の事業を継続しながら変化させることも必要」と提言。
「JIAの目的が、その事業でどれだけ果たされているか、世の中にどれだけ発信力があるか、どれだけ自己研鑽が出来ているか。一つひとつ面白く楽しく変化させる」。
「会としては若い人もしっかりしているが、バラバラではいけない。求心力が大切。2年の任期でよくなったねと言われるように、与えられるのではなく、皆で作り上げていく」と目標を語る。
事務所協会・建築士会と協働で行っている『ふくい建築賞』については「今まで無かったことなので、業会が中心となり続けていくのは大事」と言いながらも「変化も必要」。
「以前からの懸念事項が現実化しており、目的の認識がそれぞれ違ってきている。何のための建築賞か今一度考える必要がある」。
「福井の建築を育てる上で模範となる、絶対的なものを選ぶべきという意見もあるが、それぞれで判断基準が違うため、参加者が納得する判断が難しい。前提を整理することで全体の底上げに繋がる」と考えている。
夏に行っている、こども絵画コンクールについても変化を考えている。「テーマの設定や、協賛制度についてもコンクールの意味を考えて、よりよくなるように考えていかなくては」と事情を的確に捉えている。会の発展に向けて、アイディアを練り、実現に向けて努力を続けていく。
いずた・りいち
日頃の業務で培った厳しい目と愛情を持ち、大役に挑む。