佐渡市はこのほど、病院移転新築事業検討委員会がまとめた「新佐渡市立両津病院建設事業基本構想」を公表した。1病棟60床を基本に、事業着手へ向けて検討を進めていく方針だ。
浜田地内にある両津病院は81年(昭和56)に建設。建物、設備の老朽化が進んでおり、耐震診断の結果、地震により倒壊または崩壊する危険性があるほか、現在の立地では津波による浸水が想定されるなど、自然災害にも脆弱であることから、新しい病院のあり方について検討してきたもの。
施設規模は、県の地域医療構想では、25年に佐渡市全体で26床が過剰となり、市の医療構想では、35年における両津病院の必要数は65床。現病院の病床数は99床だが、看護師不足により稼働は60床。これらを踏まえ、1病棟の開設許可基準上限である60床とし、不足分の5床は他病院で補てんする方針。また、「地域包括ケア病床」を導入するに当たり、リハビリテーションが重要視されることから、施設の充実が必要である、とした。
現在の施設規模はRC造5階建て延べ約7000平方メートル。診療科は、内科、小児科、歯科口腔外科、外科、整形外科、耳鼻咽喉科、産婦人科、矯正歯科およびへき地巡回診療となっている。