福島建設工業新聞社
2017/05/02
【福島】国道401号博士峠/トンネル本体 年度内契約目指す
県は、国道401号の会津美里町と昭和村境、博士峠部を改良する「博士峠工区」の整備で今年度、博士トンネルの本体工事を発注する。WTO対象案件で、年度内の契約を目指す。トンネル本体着工に備えて、会津若松建設事務所は、会津美里町側の現道改良2件を5、6月に発注手続きする見通しだ。
博士峠工区は全体延長約7・4`、2車線、幅員6(8)b、トンネル部6(7)b。26年度に事業着手した。博士トンネル(延長4・5`)を挟んで、起点・会津美里町側の明かり部が延長2・4`、終点・昭和村側が0・6`。30年代前半の供用を目指している。トンネル詳細設計は応用地質。
新設する構造物は、博士トンネルのほか会津美里町側に、起点側から@1号橋(鋼単純鈑桁橋、26・8b)A2号橋(PC単純プレテンションT桁橋、23・3b)B3号橋(PC単純ポストテンションバルブT桁橋、36・8b)Cアースシェッド(57b)D6号橋(鋼単純鈑桁橋、46・7b)Eアースシェッド(33b)F7号橋(鋼単純鈑桁橋、42・1b)と、昭和村側に8号橋(鋼単純鈑桁橋、30・6b、名称はいずれも仮称)が計画されている。
明かり部は、工事用道路整備を兼ねた現道改良が必要で、会津美里町側は複数工区に分割して工事を発注する。町中心部方向の起点側1工区(延長597b)は、改良工事の発注を終えている。
1工区に接する2工区と3―1工区は5、6月に標準型の総合評価・一般競争を公告する。発注見通しにおける工事内容は@2工区=改良工延長670b、2・3号橋下部工全4基、概算事業費10〜15億円、工期15カ月A3―1工区=改良工延長320b、アースシェッド下部工2基、概算事業費5〜10億円、工期14カ月。
トンネル坑口部側の3―2工区は、発注時期が固まっていない。
昭和村側の道路改良は、延長約600bのうち、トンネル坑口部分につながる5―1工区が発注済みで、昭和村中心部に近い5―2工区の発注時期は未定。
県は今年度当初予算で、博士トンネルを含む博士峠バイパス整備に、限度額144億7000万円(期間30〜32年度)の債務負担行為を設定しており、改良工事の完了を急いで、トンネル本体工事着工に備える。