建通新聞社
2017/05/02
【大阪】合成セグメント仮設定 寝屋川北部地下河川
大阪府は、寝屋川北部地下河川の整備事業で、工事未着手区間の鶴見立坑〜城北立坑間に整備するシールドセグメントの仕様を、合成セグメント(嵌合方式)に仮設定した。同区間では、完成後5〜10年程度のモニタリング期間を設け、流量や管内の損傷度を検証していく方針だ。府は今後、早ければ17年度に大深度地下使用の許可申請を行い、20年度前後の着工を目指す。
大深度地下使用許可の申請にはシールドセグメントの耐力計算が必要。このため、セグメントの仕様を、同地下河川古川調整池でも採用実績がある合成セグメント(嵌合方式)に仮設定して検証を行った。担当者は「あくまで仮設定。実施設計段階で、同等の耐力を持つ別の構造に変更する可能性もある」と話す。
寝屋川北部地下河川の工事未着手区間は、鶴見立坑〜城北立坑間(内径9b、延長1778b、貯水量12万立方b、鶴見調節池)、城北立坑〜排水機場間(内径11・5b、延長2905b、貯水量30万立方b、都島調節池)の延長4684b。
同区間では基本的に、都市計画道路下に大深度を使用して施工する。大深度区間は、大阪内環状線(国道479号)から最下流部の排水機場までの延長3549b(内径9b延長約643b、内径11・5b延長2905b)となっている。
急勾配区間となる鶴見立坑〜城北立坑間では、当初は減勢対策を施さず整備する。完成後にモニタリング検証を実施し、必要に応じて桟粗度の設置など対策を講じる。減勢工を後付けできるよう、実施設計段階で求めていく考えだ。