西日本高速道路中国支社は、中国横断自動車道岡山米子線の暫定2車線区間に設置する「付加車線」の整備に向け、詳細測量設計などを現在進めており、それらがまとまり次第早期に、トンネル建設に伴う土工や橋梁下部工などを2017年度中に順次発注する。
岡山米子線は、岡山県から鳥取県に至る延長12・8`の高速自動車国道。このうち、米子自動車道の蒜山IC〜米子IC間(延長32・6`)、岡山自動車道の賀陽IC〜北房JCT間(延長21・3`)で暫定2車線区間が多く残っており、全線4車線化の早期実現の声が両県内外から高まっている。
岡山自動車道では暫定2車線区間のうち、@吉備中央町西(23・3〜25・3`ポスト)の延長2`A高梁市有漢町有漢(31・8〜34・5`ポスト)の延長2・7`B高梁市有漢町上有漢(37・6〜42・3`ポスト)の延長4・7`−の3カ所で、付加車線の設置が16年8月に決定している。
各所の上り側に付加車線を増設し4車線化(一部3車線)を図る。また、@区間の賀陽IC付近では二本木橋と猿目橋A区間の高梁SA〜有漢IC付近では佐山橋B区間の北房JCT付近では川関橋・新明第二橋・新明第一橋・上宮地川橋・宮地川橋を架ける他、B区間では上り側に有漢トンネルを新設する。トンネル延長は約1・4`。
岡山自動車道の付加車線関連工事としては17年度に、川関橋下部工(橋台・橋脚5基)、猿目橋下部工(橋台・橋脚5基)、佐山橋下部工(橋台・橋脚2基)、二本木橋下部工(橋台・橋脚2基)、高梁工事(切盛土量約10万立方b)、有漢南工事(切盛土量約2万立方b)、有漢北工事(切盛土量約2万立方b)の発注を予定している。
委託業務については、有漢トンネル詳細測量設計と佐山橋基本詳細設計を千代田コンサルタント広島支店(広島市東区)、猿目橋他1橋基本詳細設計を建設技術研究所中国支社(広島市東区)、神明第一橋基本詳細設計を計画エンジニヤリング(東京都豊島区)、賀陽地区道路詳細設計を三井共同建設コンサルタント(広島市中区)で進めている。また、上宮地川橋他1橋と川関橋他1橋の基本詳細設計の委託も予定している。
付加車線の設置工事は21年度をめどに完成させ、全線4車線化に向け整備効果や有効性などの検証を進めていく方針だ。
「提供:建通新聞社」