建通新聞社
2017/04/27
【大阪】阪高 淀川左岸延伸など大型Pスタート
阪神高速道路会社は、2017年度の阪神高速グループの主な取り組みをまとめた。ハード施策では、淀川左岸線延伸部と大阪湾岸道路西伸部の事業化をはじめ、渋滞対策や快適性の向上につながる取り組みを盛り込んだ。4月25日の社長記者会見で発表した。
淀川左岸線延伸部と大阪湾岸道路西伸部は共に、有料道路事業と公共事業の合併施工により事業に着手。概算事業費は淀川左岸線延伸部が4000億円(うち有料道路事業1600億円)、大阪湾岸道路西伸部が5000億円(同2500億円)。淀川左岸線延伸部は大深度地下の利用、大阪湾岸道路西伸部は長大橋の架設といった難易度の高い技術が求められる。
大阪湾岸道路西伸部については、国土交通省近畿地方整備局と施行区間の調整を行った上で、着工に必要となる各種調査や、CM方式なども含め最適な入札方法についての検討などを進めていく予定だ。
この他のハード施策では、渋滞対策として、13号東大阪線東行き森之宮付近への速度回復誘導灯の設置、快適性向上として、本線料金所の撤去(高石、泉大津、中島の3カ所を19年度までに撤去)、短区間ジョイントの解消、路面標示や案内標識などによる視認性向上(環状線など4カ所)に取り組む。併せて、パーキングエリア(PA)の充実として、5号湾岸線(西行き)南芦屋浜ミニPA新設(18年度内に設置予定)、同(関空方面行き)中島ミニPA新設(20年度内に設置予定)などを行う。
逆走対策では、全出口を対象に注意喚起看板、矢印路面標示、高輝度矢印板、全合流部を対象にラバーポールなどを17年度末までに設置する。
耐震対策は、東大阪線などのロッキング橋脚7カ所で補強工事に着手する予定だ。
大阪湾岸道路西伸部について阪神高速道路会社の幸和範社長は、「経験上、10年以上かかるビッグプロジェクトになりそうだが、できる限り早い完成を目指したい」と述べた。