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建設経済新聞社
2017/04/26

【京都】京田辺の可燃ごみ処理施設 計画段階環境配慮書を公表

 枚方京田辺環境施設組合は25日、京田辺市田辺ボケ谷他に計画の可燃ごみ広域処理施設整備事業について、京都府環境影響評価条例に基づく計画段階環境配慮書を明らかにした。
 枚方市穂谷川清掃工場と京田辺市甘南備園の老朽化が進んでいることから、両施設に代わる可燃ごみの共同処理施設を建設する計画。両市は共同処理施設を建設する目的で、事業実施主体となる一部事務組合の枚方京田辺環境施設組合を28年7月に設立した。
 建設場所は京田辺市環境衛生センター甘南備園隣接地の京田辺市田辺ボケ谷他の敷地約3万5000u。
 処理方式はストーカ式焼却炉(全連続式焼却方式)で処理能力168t/日[7t/時間]×1炉。うち可燃ごみ量(平常時)156t/日、災害廃棄物(可燃ごみ)12t/日)。
 建設施工計画によると、31年度に造成工事とプラント工事の設計を進め、プラント施設建設は32年度から3年で行い、35年度の稼働を目指す。
 設計及び建設、運営を事業者に一括して発注するDBO方式を採用する考えで、29年度中に事業者を選定する予定。組合は事業者選定支援業務を第2四半期に契約する予定(契約方式は未定)。
 工事関係車両及び供用後における廃棄物等の運搬車両は、京田辺市及び枚方市を結ぶ国道307号を走行する計画。両市周辺地域で道路整備を計画。また施設の建設と合わせて、国道307号と施設を結ぶ接続道路を設置する計画。
 焼却に伴う熱を利用して主に発電を行い、施設内で消費される電力を賄うとともに、余剰電力を売却する。また施設に必要な熱源として利用する。
 施設等の配置に関する計画段階配慮事項(大気質・騒音・振動)の複数案の評価結果によると、X案(計画地盤高120m)がY案(計画地盤高115m)に比べ影響の程度は相対的に優位とした。
 工作物の構造に関する計画段階配慮事項(大気質・景観)の複数案の評価結果によると、A案(煙突高さ100m)がB案(煙突高さ59m)に比べ影響の程度は相対的に優位とした。
 日建技術コンサルタント(大阪市中央区)がまとめた基本計画によると、廃棄物の減量化やリサイクルの推進等の環境啓発のため、施設見学用の啓発展示スペースの設置を予定。120人程度の収容が可能な研修室を設け、施設見学における映像等を利用した研修が可能となるようオーディオ・ビジュアル装置等を整備する。
 造成面積は約3万5000u。調整池は施設用地部、南側進入路部に設置する。構内道路はアスファルト舗装とし、凍結対応等を考慮しインターロッキング舗装等も採用する。
 施設は5階建程度とし、ごみピット、灰ピット、受水槽、炉下コンベヤ及び排水処理水槽類を地下階部分に、プラットホーム、炉室、中央制御室及び電気室等のプラント、事務室及び研修室等の管理諸室を地上階部分に配置。可能な限り建物高さは抑える。
 概算建設費はプラントメーカー5社からの概算見積額の回答から、約140億円から200億円(税込)と見込む。概算見積額の算術平均額約175億円を建設費と仮定し、財源は循環型社会形成推進交付金46億6000万円、地方債110億2000万円、一般財源18億2000万円と算定した。
 京田辺市発注の平成28年度可燃ごみ広域処理施設整備に伴う用地測量業務は牧草総合設計学研支社(京田辺市)、平成28年度可燃ごみ広域処理施設整備に伴う敷地造成基本設計業務は建設技術研究所京都事務所(京都市下京区)が担当。
 組合発注の可燃ごみ広域処理施設整備に係る環境影響評価業務(配慮書手続)はパシフィックコンサルタンツ京都事務所(京都市下京区)、可燃ごみ広域処理施設整備に係る地質調査業務はインテコ大阪営業所(大阪市北区)が担当。