東京都の小池百合子知事は4月21日に開いた定例会見で、3月末にまとめた入札契約制度改革の実施方針に関して、中小建設業団体を対象に5月中旬にヒアリングを実施する方針を明らかにした。財務局が6月に試行を開始する前に、「業界の皆さんから直接話を聞く機会を設け、それを円滑な試行とその後の本格実施につなげる」考えだ。
小池知事は「中小・零細建設業者が生き残ることができる方策を考えてほしいとの要望を以前から聞いている」と述べるとともに、「建設業に限らず、都内の産業の発展の鍵を握っているのは、都内企業の99%を占める中小企業に他ならない」と強調。中小建設業者などで構成する約25の団体を対象にヒアリングし、「現場の貴重な声を、円滑な試行とその後の本格実施に生かす」との考えを示した。各団体から15〜30程度意見を聞き、その模様はインターネットなどを通じて都民に公開するという。
都政改革本部と都財務局がまとめた入札契約制度改革の実施方針では、制度改革の第1弾として@予定価格の事後公表AJV結成義務の廃止B1者入札の中止C低入札価格調査制度の運用範囲の拡大―を2017年度に試行することを打ち出している。
提供:建通新聞社