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日刊建設タイムズ社
2017/04/24

【千葉】女性の定着、若者にも魅力/労災無くす環境整備も/塚本勝利・千葉労働局長

 建設業労働災害防止協会千葉県支部の正副支部長ら三役一行は21日、4月1日付で就任した塚本勝利・千葉労働局長を表敬訪問した。塚本新局長は『働き方改革』について「ここ数十年の中で、これほど労働関係の問題が注目を集めた時期はないのではないか」と指摘。建設業界においては「労働災害の話もあるが、『労働災害をなくす環境整備』という意味でもあり、労働時間の話や若者の入職促進なども課題」と強調。一方で「ただ労災だけ、時間だけ、人材確保だけという単体ではなく、それらは複合的に絡んでいる」との見解を示した。

 ◆建災防幹部が表敬訪問

 この日の表敬訪問には、尾頭博行支部長をはじめ柴田一敏、前田泰弘、伊藤靖雄、岩田丈各副支部長と神田公司専務理事、米倉三千雄次長が同行。千葉労働局では塚本局長と改田良秋・労働基準部長、遠藤光・健康安全課長が応対した。
 あいさつに引き続き行われた会談で塚本局長は、若年入職者の減少や少子高齢化などにより、特に深刻な建設業における人手不足に言及。「根幹・基幹産業として、インフラ整備などで活躍して頂く国内の建設業がなくなることは絶対にあり得ない」と前置きしたうえで、「その中で人材確保をどうするか。そこで注目されているのが、女性の活躍促進である」と指摘。「女性が入職して定着し、スキルアップ出来る環境は、イコールとして若者にとっても非常に魅力ある職場になってくる」との見通しを示した。

 ◆ストレスチェック/会社飛躍への投資

 また「ストレスチェックにおいても、面白い切り口が出始めている」と紹介した塚本局長は、「(ストレスチェックを)会社自体が体力をつけて飛躍するための投資としても使えるはずであり、生産性の向上や職場の活性化という側面から、安全衛生等の対策として捉えることが出来るのでは」と主張。さらに、福澤義行・前千葉労働局長からは「是非、女性が活躍できる建設現場にということで、当然、災害もなく、育児の面などでも女性に配慮された職場にしてほしいと引き継いでいる」と報告した。
 地方自治体に対しては「建設や製造の現場や業者さんについて、小中学校の児童や生徒にもっと知ってもらう必要がある」と唱え、「本県には職業高校の数が少ない」と指摘。「手先が器用な子が、当たり前に当り前のコースとして、職業高校やその延長線上で建設の道に進みたいという流れがつくれるか。それがポイントだという話も聞く機会が多くなった」と述べるとともに「その意味でも、私どもは建災防を重点に置きながら、もっと輝く建設業界になるように協力出来れば」との考えを示した。

 ◆建設業協会を交えた太いパイプを構築

 これらに対して尾頭支部長は「福澤前局長においても、塚本局長と同じような気持ちを持っておられ、我々が所属する(一社)千葉県建設業協会に出向かれて、女性の雇用問題などについて話をされていた」と説明。加えて「今後も建災防と建設業協会が一体となり、千葉労働局との太いパイプによって、雇用改善などに努めていきたい」との方針を示した。
 これを受けて塚本局長は「基本的には行政の力には限界がある。建災防などの団体が、如何に自主的に活動して頂けるかがポイントとなる」と指摘。一方で「それが出来なければ、施策もあまり進まない。やはり現場が第一である」と主張し、「現場の声をどんどん届けて頂くことで、場合によっては、本省に対しても意見・具申を行いたい」との決意をにじませた。k_times_comをフォローしましょう
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