徳島市の新ホール(音楽・芸術ホール)の建設候補地を検討する「市ホール建設候補地検討会議」(会長・山中英生徳島大学理工学部教授)の第2回会合が17日、徳島市内で開かれ、市が候補地とする3カ所について、初会合で示した条件ごとにメリット、デメリットを評価するなど本格的な比較検討を開始した。また、同会合で市は、来週24日と5月11日にも会合を開き、5月17日には市長への意見書提出を求める考えを示した。
各候補地について市は、▽施設条件(基本方針に沿った施設建設の可能性など6項目)▽土地条件(法令上の課題など6項目)▽交通条件(公共交通機関でのアクセスのたやすさなど5項目)▽周辺条件(中心市街地活性化への寄与など4項目)▽整備コスト・期間(3項目)−で、各項目に対する3候補地の現状や課題などを説明。委員に各候補地の条件別評価を求めたが、委員それぞれの視点によっても一長一短があり、意見は分かれた。
候補地は@市文化センター敷地(徳島町城内1)約4538平方bAJR徳島駅西側駐車場(寺島本町西1)約4866平方bB旧動物園跡地(中徳島町2)約1万8879平方b−の3カ所。いずれも「市内中心部に位置し、比較的交通アクセスが良い」「市有地または土地利用が可能な用地」「文化センターと同程度の敷地面積」−といった条件を満たしているとして市内部で抽出した。
なお、候補地別の建設コストは準備中として今回示されなかった(次回で示す予定)が、少なくとも新町西地区市街地再開発事業の白紙撤回の原因にもなった事業費(ホール工事費100億2700万円→128億0600万円など)は一つの基準になる考えが示された。
5月17日の建設候補地の評価(意見書)提出を受けて市は、同下旬にも市中心市街地活性化推進本部を開き、建設候補地を選定。6月市議会定例会に報告することにしている。
提供:建通新聞社